目次
個人事業主が起業で失敗しないための準備
今回は、起業で失敗しないために必要な準備と対策について。
法人ではなく、個人事業主として独立起業する際にやっておきたい対策をまとめました。
僕自身、個人事業主として活動しており
「あれはやっといて正解だったな」とか
「これはやっとけばがよかったな」とか
感じることが多々あったので、その経験から学んだことを紹介していきます。
この記事の内容
- 前半:起業で失敗しないための準備
- 後半:起業での失敗例と、その失敗をしないための対策
起業で失敗したくない方は必見です。
準備1:情報収集
まずは、自分が始めようと思っている事業の市場調査や、開業資金がどのくらい必要なのかを調べるのが大事。
特に、飲食店や雑貨屋など店舗を構えて営業したい場合は、どのような届出や免許が必要なのか把握しておく必要があります。
事業内容によっては保健所への届出なども必要になってきますね。
また、これまでに携わっていた業種で事業を始めたい場合は、分からないことを先輩や上司に聞くなどしておくとスムーズ。
会社のノウハウを活かして開業後に困らないようにしておきます。
準備2:開業資金の確保
情報収集が済んだら開業資金を確保しませう。
基本は自己資金を貯めて開業するのが無難ですが、どうしても資金が足りない場合は融資で補うのもあり。
創業資金を調達するための制度もあるので、自分の事業内容で融資してもらえるか調べてみましょう。
日本政策金融公庫の新創業融資制度や、各自治体が実施している融資制度などがあります。
準備3:人脈づくり
開業した時の為に、人脈づくりも重要。
例えば、在職中に付き合いのある取引先やお客様に独立起業することをしっかり周知(宣伝)。
自分についているファンを起業後の顧客としてトレースするのです。
異業種交流会やオンラインサロンに参加して人脈を広げる方法もあります。
その際の注意点としては、下記を意識しておくと良さげ。
- 無駄な人脈を作りすぎない
- 人脈がない者同士でつながっても効果は薄い
- 本業を忘れて人脈づくりのみに夢中にならない
などなど。
準備4:退職手続き
退職願(または退職届)の提出も必要ですね。
特に、退職時期については早い段階で会社と相談しておき、事業スタートへの支障が出ないようにしましょ。
そして、退職後は国民健康保険や国民年金への加入も忘れずに。
加入時には「会社を辞めたことを証明できる書類」が必要になるので、離職票や退職証明書、または健康保険資格喪失証明書を会社に発行してもらいます。
退社後すぐに発行してもらえるように、あらかじめ会社の担当者(総務の人など)に頼んでおきましょう。
準備5:事業用の銀行口座やクレジットカード
個人の銀行口座とは別で、事業用の銀行口座も作っておきましょう。
これは、事業活動により発生した収支をしっかり管理・把握するため。
また、仕入れ等のためにクレジットカードが必要になることもありますが、開業して間もない頃は社会的信用度が低く審査が通りにくかったりします。
退職前にクレジットカードを作っておくのがおすすめ。
また、事業で使う印鑑もあると良いです。
(屋号でも氏名でもOK)
準備6:開業届の提出
会社を退職し開業の準備が整ったら、税務署に開業届を提出しましょう。
開業届には屋号を記入する欄もあるので、あらかじめ屋号(店名など)も決めておきます。
開業届の提出期限は開業後一か月なので忘れずに。
また、青色申告を希望する場合は開業後二か月以内に「所得税の青色申告承認申請書」を提出します。
準備7:あれば尚良し
必須ではないですが、起業する際に用意しておくと良いもは下記のとおり。
必須ではないけどあると良いもの
- 会計ソフト
煩雑な確定申告を手助けしてくれます。freee(フリー)や弥生会計などがあり。 - 事業用の携帯電話
経理上、分けといたほうが便利。連絡先をプライベートと分けることもできる。 - 事業用の各種アカウント
業務のやりとりで使うメールアカウントや、お店紹介・集客に使うSNSアカウント(FacebookやTwitter・Instagramなど)。 - 小規模企業共済制度への加入
開業後、加入してうまく利用すれば大幅な節税効果があります。
事業内容に合わせて、適切なものを用意しておきましょ。
起業の失敗例とその対策
起業した人が陥りやすい失敗例と、失敗しないための対策について。
失敗例1:勉強会にばかり参加して行動しない
起業系のセミナーや勉強会には積極的に参加するし、書籍を読みこんで勉強もしているのに、いつまでも最初の一歩が踏み出せていないパターンです。
「自分の理想や事業計画を話すのは得意だけれど、いつも口だけで行動が伴わない人」になってしまっていませんか?
これは多くの人が陥る失敗かと。
【対策】
なかなか行動にうつせない原因の一つとして『失敗するのが怖い』ということが挙げられます。
焦りの気持ちはありながらも潜在意識には怖いという気持ちがあり、それが「勉強」という無難な行動として現れるわけです。
対策としては、
- 失敗はつきものと考える
- 完璧に立ち振る舞おうとしない
- 行動しながら考えるのが一番の勉強法だと考える
などの精神論的な対策や、「細かいことからでいいのでスケジュールを立てて具体的な行動を起こす」といった対策が有効。
そして、スケジュールを立てる際に大事なのは最初から成果を求めないということ。
「30万円の売上をあげる」というような成果目標ではなく、まずは「最初の一週間は一日に2件営業に行く」など具体行動としての目標を立てましょう。
本来は売上目標から逆算して行動するものですが、なかなか行動できない場合はそのほうが有効だったりします。
とりあえず動きましょうということですね。
起業で成功している人の中で失敗を経験したことがないという人は、逆に少ないのではないでしょうか。
勉強はほどほどにしておいて、試行錯誤(トライアルアンドエラー)を繰り返しながら改善していくのも一つの手です。
失敗例2:無策・無計画で飛び込んで大怪我
失敗例1の逆パターン。
無学・未経験のまま新しい事業に飛び込むと、致命的なリスクに気付かないまま引き返せない状況に。
いつのまにか大怪我をして、再起できない状態になってしまいます。
失敗は人を成長させる大きな要素ではありますが、再起不能になるような失敗は回避するべきですよね。
【対策】
自分が起業したいと思っている業界について、ネットや書籍などでいいので調べてみる。
最低限、調べておくべきことは下記のとおり。
- その業界の現状(市場動向)
- その業界の初心者が陥りやすい失敗例
事業存続が危ぶまれるような失敗をしないためにも、最低限の勉強をしてから起業しましょう。
失敗例3:ビジネスをしているつもりになっていた
マルチまがい商法やネットワークビジネスの類にはまり、ビジネスをしている気分になっていた等のパターンです。
「一緒にビジネスをしよう」と誘われ活動してみたら、実はこちらのほうがお金を搾り取られるほうだった。
みたいなケース。
他にも、稼げる系の詐欺情報商材を見てビジネスを始めてみたけど、全然稼げないどころか初期費用や登録料で数万円も損していた。
などのパターンもありますね。
【対策】
この手の詐欺に騙されずにちゃんとしたビジネスを始めるには、消費者ではなく常に生産者側の視点を意識して動くことが大事。
例えばYoutube動画であれば、みて楽しむだけでなく
「なるほど、この人はこうやって再生数を伸ばしているんだ」
「元ネタや構成はこういう風に作っているんだ」
と考えるようにすると良いです。
そうすれば、怪しいビジネスの誘いや詐欺情報商材があっても
「自分がこの話に乗ることで、この人にマージンが入るんだな」
「あれ、今、わたし金儲けの道具にされてる?」
などと冷静に考えられるようになります。
まとめ【起業で失敗しないための準備・対策】
さて、今回は個人事業主として起業する前に必要な準備と対策について書きました。
手続きや届出関係はもちろんですが、事業をスムーズに行うための準備も必要なんですね。
また、「失敗を恐れるあまり何も行動できないというのも一つの失敗例」だと捉えることができれば、スピーディに動けるのではないでしょうか。
これから起業して個人事業主として働きたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください~。