「ブログを始めたいけれど、雑記ブログと特化ブログ、結局どっちがいいの?」
これは多くの初心者が最初にぶつかる壁であり、運営方針を決める最も重要な選択です。結論から言うと、趣味や記録が目的なら「雑記ブログ」、収益化(副業)が目的なら「特化ブログ」が適しています。
しかし、実は初心者にはこの2つのいいとこ取りをした「ジャンルを絞った雑記ブログ」という第3の選択肢が最もおすすめです。本記事では、それぞれの違いやメリット・デメリットを比較し、あなたに最適なブログ運営の形を提案します。
雑記ブログと特化ブログの決定的な違いとは
ブログ運営における戦略を立てる前に、まずは両者の定義と性質の違いを明確にしておきましょう。ここを曖昧にしたままスタートすると、記事を書いても誰にも読まれないという事態に陥りかねません。
大きく分けると「テーマの広さ」と「ターゲット読者の明確さ」に違いがあります。それぞれの特徴を深掘りします。
雑記ブログの特徴:自由度が高く「人」にファンがつく
雑記ブログとは、特定のジャンルに縛られず、運営者が書きたいことを自由に書くスタイルのブログです。日常の出来事、購入品のレビュー、オピニオン、趣味の話など、多岐にわたるテーマを扱います。
最大の特徴は、ブログの主役が「運営者本人」であることです。「何について書かれているか」よりも「誰が書いているか」が重要視される傾向にあります。そのため、芸能人やインフルエンサーでない限り、一般人が最初からアクセスを集めるのは容易ではありません。
特化ブログの特徴:専門性が高く「情報」に価値がある
特化ブログとは、「クレジットカード」「格安SIM」「キャンプ」「英語学習」など、特定のジャンルやテーマに絞って発信するブログです。読者は運営者の日常には興味がなく、あくまで「知りたい情報の解決」を求めて訪問します。
Googleなどの検索エンジンは「専門性」を高く評価するため、特定のテーマについて網羅的に書かれている特化ブログは、検索上位に表示されやすい傾向があります。
【比較表】収益性や難易度の違い
2つのスタイルには、収益化の手法や運営の難易度にも大きな差があります。主な違いを以下の表にまとめました。
| 比較項目 | 雑記ブログ | 特化ブログ |
|---|---|---|
| 記事の書きやすさ | 高い(ネタ切れしにくい) | 低い(専門知識が必要) |
| SEO(検索順位) | 上がりにくい | 上がりやすい |
| 収益性 | 低い(PV数依存) | 高い(成約依存) |
| 主な収益源 | Googleアドセンス(クリック型) | ASPアフィリエイト(成果報酬型) |
| 必要なスキル | 継続力、ファン化させる個性 | リサーチ力、セールスライティング |
雑記ブログのメリット・デメリット
雑記ブログは初心者にとって参入障壁が低い一方、ビジネスとして成立させるには工夫が必要です。具体的なメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット:ネタ切れせず継続しやすい
雑記ブログ最大のメリットは、継続のしやすさです。ブログ運営で最も多い挫折理由は「書くことがない」というネタ切れですが、雑記ブログならその時々のトレンドや、自分が体験したこと全てが記事の素材になります。
また、近年Googleが重視している「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」のうち、独自の「経験(Experience)」を書きやすいのも強みです。自分の言葉で体験談を語ることは、AI記事との差別化にもつながります。
デメリット:収益化のハードルが高い
一方で、収益化の面では苦戦を強いられます。扱うテーマがバラバラであるため、特定の悩みを深く解決する高単価なアフィリエイト商品(数千円~数万円の報酬)を紹介しにくいのです。
結果として、1クリック数十円程度のGoogleアドセンス広告に頼ることになり、大きく稼ぐには膨大なアクセス数(PV)が必要になります。月5万円を稼ぐために必要な労力が、特化ブログに比べて非常に大きくなる点は覚悟しなければなりません。
特化ブログのメリット・デメリット
「ブログで稼ぐなら特化ブログ」と言われるのには明確な理由があります。しかし、そこには専門特化ならではの難しさも存在します。
メリット:SEOに強く収益性が高い
特化ブログは、サイト全体のテーマが一貫しているため、検索エンジンから「この分野の専門家である」と認識されやすくなります。その結果、検索順位が上がりやすく、濃い悩みを持った読者を集めることができます。
例えば「オンライン英会話 おすすめ」で検索する人は、すでに申し込む意思が高い状態です。こうした読者に最適なサービスを紹介することで、少ないアクセス数でも高単価な報酬を得ることが可能です。
デメリット:専門知識と徹底したリサーチが必要
デメリットは、記事作成のカロリーが高いことです。自分の書きたいことではなく「読者が知りたいこと」を徹底的に調査し、正しい情報を網羅する必要があります。
また、選んだジャンルの需要がなくなったり、競合が強すぎたりすると、どれだけ良い記事を書いても稼げないリスクがあります。最初のジャンル選定(ジャンル選び)に失敗すると、修正が効きにくいのも特化ブログの難点です。
【結論】初心者におすすめなのは「ジャンルを絞った雑記ブログ」

ここまで雑記と特化を比較してきましたが、完全にどちらかに振り切る必要はありません。今のブログ初心者にとって最も勝率が高いのは、両者の中間に位置する「ジャンルを絞った雑記ブログ(特化型雑記)」です。
雑記と特化の「いいとこ取り」ができる理由
このスタイルは、完全に1つのジャンルに絞るのではなく、関連性のある3~4つのカテゴリーに絞って運営する方法です。例えば、以下のような組み合わせが考えられます。
- 「ガジェット」×「デスク環境」×「リモートワーク」
- 「キャンプ」×「車中泊」×「カメラ」
- 「節約」×「ポイ活」×「投資」
これなら、1つのネタが尽きても他のカテゴリーで記事を書けるため継続しやすく、かつカテゴリー同士の関連性が高いため、サイト全体の専門性も保たれます。読者にとっても、特定のライフスタイルを提案する統一感のあるメディアとして認識されやすくなります。
現代のSEO(E-E-A-T)との相性が抜群
現在、Googleは検索品質評価ガイドラインにおいて「E-E-A-T」を重視しています。特に個人のブログでは「Experience(経験)」が重要視されており、実際に体験した一次情報が評価されます。
ジャンルを絞った運営形式であれば、自分のライフスタイルに基づいた複数の興味関心を「経験談」として発信しやすく、かつテーマを絞ることで「専門性」も担保できます。最初は3つ程度のカテゴリーで始め、アクセスが集まったジャンルをさらに深掘りして「特化ブログ」へ徐々にシフトしていく戦略が、最もリスクが少なくおすすめです。
まとめ:目的を明確にしてブログの型を決めよう
ブログのスタイル選びに正解はありませんが、目的に合わせた最適な「型」は存在します。最後に要点を振り返ります。
- 稼ぐことが最優先なら:「特化ブログ」または「ジャンルを絞った雑記ブログ」
- 書く練習や趣味なら:「雑記ブログ」
- 初心者におすすめの戦略:3~4つの関連ジャンルを扱う「ジャンルを絞った雑記ブログ」からスタートし、反応が良いジャンルへ徐々に特化する
重要なのは、最初に決めたスタイルに固執しすぎないことです。まずは記事を書き始め、読者の反応を見ながら柔軟に軌道修正していくことが、長く愛されるブログを作る秘訣です。


