「新しいiPadが欲しいけど、種類が多すぎて違いがわからない…」
「中古のiPadを検討中。どのモデルがいつ発売されたものか知りたい」
そんな風に感じていませんか?
iPadは2010年に初代が登場して以来、Pro、Air、mini、そして標準モデル(無印)と、多くのモデルが世に送り出されてきました。
この記事では、歴代のiPad全モデルをシリーズごとに分け、発売された順番に沿ってそれぞれの特徴を分かりやすく解説します。
この記事を読めば、iPadの進化の歴史がわかり、数あるモデルの中からあなたに最適な一台を見つけるヒントが得られるはずです。
【比較表】iPadシリーズ歴代モデルの発売日・スペック一覧
まずは、歴代iPadの主要モデルのスペックを一覧表にまとめました。
「Pro」「Air」「無印」「mini」の4つのシリーズで、どのような進化を遂げてきたのか、一目で比較できます。
特に注目したいのは、処理性能を左右する「チップ」と、Apple PencilやMagic Keyboardといった「対応アクセサリー」です。
自分の使い方に合うモデルはどれか、大まかな見当をつけてみましょう。
(「発売年月」などの項目をクリックすると、その項目の昇順/降順 切り替えができます)
※上記は近年の主要モデルを抜粋したものです。全モデルの詳細は各シリーズの見出しで解説します。
>iPad(Apple公式サイト)
>iPad(Amazon)
iPad Proの歴代モデル【発売順】
iPad Proは、その名の通りプロのクリエイターや高いパフォーマンスを求めるユーザー向けのハイエンドモデルです。
最先端の技術が惜しみなく投入され、常にiPadシリーズの進化を牽引してきました。
ここでは、初代から最新モデルまでの変遷を発売順に見ていきましょう。
初代からM1モデルまでの道のり
初代iPad Proは2015年11月に12.9インチモデルとして登場し、初めてApple Pencilに対応したことで話題を呼びました。
その後、9.7インチ、10.5インチとサイズ展開を広げ、2018年モデルではホームボタンを廃止したフルスクリーンデザインへと大きく進化します。このモデルからコネクタもLightningからUSB-Cに変更され、拡張性が大幅に向上しました。
2020年モデルでは、デュアルカメラとLiDARスキャナを搭載し、AR(拡張現実)への対応を強化。そして2021年、Macと同じ「M1チップ」を搭載したモデルが登場し、タブレットの常識を覆すほどの圧倒的なパフォーマンスを実現させました。このM1搭載iPad Proは、動画編集や3Dデザインといった負荷の高い作業も快適にこなせるようになり、多くのクリエイターにとって「ノートPC代わり」となり得る存在になったのです。
最新はM4搭載!驚異的な薄さとパフォーマンス
2022年10月には「M2チップ」を搭載したモデルが登場し、順当な性能向上を果たします。Apple Pencil(第2世代)を画面に近づけるとポインタが表示される「ホバー機能」が追加され、より直感的な操作が可能になりました。
そして2024年5月、最新の「M4チップ」を搭載した衝撃的なモデルが発売されます。M2から一気にM4へとジャンプアップしたチップ性能もさることながら、特筆すべきはその薄さと軽さです。13インチモデルはわずか5.1mmという、Apple製品史上最も薄いデザインを実現しました。ディスプレイも2枚のOLEDパネルを重ねた「Tandem OLED」技術を採用した「Ultra Retina XDRディスプレイ」となり、これまで以上に鮮やかで正確な色表現を可能にしています。まさにプロの名にふさわしい、究極のiPadと言えるでしょう。
iPad Airの歴代モデル【発売順】
iPad Airは、Proほどのオーバースペックは不要だけれど、標準モデル(無印)よりも高性能で洗練されたデザインが欲しい、というユーザーに最適なモデルです。
その名の通り「軽さ」を特徴として登場し、性能と価格のバランスが取れたシリーズとして人気を博しています。
Proのデザインと性能を受け継ぐ優等生
初代iPad Airは2013年11月に登場。従来のiPadから大幅に薄く、軽くなったことで人気を集めました。
その後、しばらく新モデルの登場がありませんでしたが、2019年に第3世代として復活。この頃はまだホームボタンのある従来のデザインでした。
大きな転換点となったのは、2020年10月発売の第4世代です。iPad Proのようなフルスクリーンデザインを採用し、コネクタもUSB-Cに変更。Touch IDはトップボタンに内蔵されました。カラーバリエーションも豊富になり、一気にモダンな印象へと生まれ変わります。
さらに2022年3月発売の第5世代では、心臓部であるチップにiPad Proと同じ「M1」を搭載。これにより、iPad Airは「Proに迫る性能を持つ、コストパフォーマンスの高いモデル」という地位を確立しました。
M3チップ搭載でさらに進化!最新モデル
2024年5月にはM2チップを搭載し、初の2サイズ展開(11インチ/13インチ)を果たしたiPad Airが登場。そして2025年3月、さらにパワフルな「M3チップ」を搭載した最新モデルが発表され、その進化は留まることを知りません。
M3チップを搭載したことで、iPad Airはこれまで以上に高いパフォーマンスを発揮。グラフィックス性能が向上し、より高度なゲームやクリエイティブ作業もスムーズにこなせるようになりました。11インチと13インチの2サイズ展開は継続し、Apple Pencil Proや新しいMagic Keyboardにも対応。「大画面で動画や電子書籍を楽しみたい」「クリエイティブな作業もしたいけど、Proほどの価格は出せない」といった幅広いニーズに応える、まさに万能選手と呼べる存在です。性能と価格のバランスを重視するなら、最高の選択肢と言えるでしょう。
参考:Apple、パワフルなM3チップと新しいMagic Keyboardを搭載したiPad Airを発表 – Apple (日本)
iPad(無印)の歴代モデル【発売順】
標準モデル、通称「無印iPad」は、最もベーシックでコストパフォーマンスに優れたシリーズです。
教育現場で広く採用されていることからもわかるように、誰もがiPadの基本的な魅力を体験できるエントリーモデルとしての役割を担っています。
ホームボタンと共に歩んだiPadの王道
2010年に登場した初代iPadから続く、まさにiPadの「本流」とも言えるシリーズです。
長らく9.7インチのディスプレイとホームボタンを備えた伝統的なデザインを守り続けてきました。世代を重ねるごとに着実にチップ性能を向上させ、多くのユーザーにとって「これで十分」と思える安定した使い心地を提供してきたのです。
特に2021年9月に発売された第9世代は、A13 Bionicチップを搭載し、優れたパフォーマンスと手頃な価格を両立させた名機として知られています。センターフレームに対応したインカメラは、ビデオ通話の際に話者を自動で追いかけてくれる便利な機能。この第9世代まではLightningコネクタとホームボタンを搭載しており、長年のiPadユーザーにとっては馴染み深い操作感が魅力でした。現在も併売されており、コストを最優先するなら有力な選択肢となります。
デザイン刷新!カラフルになった第10世代
2022年10月、無印iPadは大きな変革を遂げます。第10世代モデルで、ついにホームボタンが廃止され、iPad Airのようなフルスクリーンデザインへと移行したのです。
画面サイズは10.9インチに拡大し、コネクタも待望のUSB-Cに変更されました。
ブルー、ピンク、イエローといったポップなカラーバリエーションが用意されたのも大きな特徴です。デザインはモダンになりましたが、Apple Pencilは第1世代にのみ対応(別途アダプタが必要)という点には注意が必要。性能面ではA14 Bionicチップを搭載し、日常的な作業で困ることはまずありません。動画鑑賞やWebブラウジング、簡単な学習用途など、iPadの基本的な使い方を考えている人にとって、十分な性能と新しいデザインを両立させたバランスの良いモデルと言えるでしょう。
iPad miniの歴代モデル【発売順】
iPad miniは、そのコンパクトなサイズが最大の特徴です。
「片手で持てるiPad」として、電子書籍リーダーやゲーム、手帳代わりのメモ用途などで根強い人気を誇ります。
他のシリーズとは一線を画す、独自のポジションを築いているモデルです。
コンパクトさは正義!独自の進化を遂げたmini
初代iPad miniは2012年11月に7.9インチディスプレイを搭載して登場しました。
標準サイズのiPadの機能をそのまま凝縮したような使い勝手で、持ち運びやすさを重視するユーザーから絶大な支持を受けます。
その後も順当に進化を続け、第2世代でRetinaディスプレイを搭載し、高精細な表示が可能になりました。
しばらくアップデートが途絶え、廃止の噂も流れましたが、2019年3月に第5世代が登場。A12 Bionicチップを搭載し、初めてApple Pencil(第1世代)に対応したことで、コンパクトな手書きデバイスとしての価値が大きく高まりました。このモデルまではホームボタンのある伝統的なデザインを踏襲しており、ポケットに収まるサイズ感(モデルによります)でパワフルに使える、唯一無二の存在でした。
フルスクリーン化で魅力倍増の第6世代
2021年9月に発売された第6世代で、iPad miniは劇的な進化を遂げます。
iPad Air(第4世代)と同様にホームボタンを廃止し、フルスクリーンデザインを採用。画面サイズは8.3インチへと拡大しながらも、本体サイズはほぼ維持するという見事な設計です。
チップにはiPhone 13 Proと同じA15 Bionicを搭載し、その小さなボディからは想像もつかないほどの高いパフォーマンスを発揮します。コネクタはUSB-Cになり、Apple Pencil(第2世代)にも対応。本体側面にマグネットで装着して充電できるため、利便性が格段に向上しました。
デザイン、性能、携帯性のすべてが高次元でバランスされた第6世代は、「最強の電子書籍リーダー」「最高のモバイルゲーム機」として、多くのファンを魅了し続けています。
あなたに合うiPadはどれ?モデル選びの3つのポイント
ここまで歴代モデルを見てきましたが、「結局、自分にはどれが合っているの?」と迷ってしまう方も多いでしょう。
最後に、あなたのライフスタイルに最適なiPadを選ぶための3つのポイントをご紹介します。
用途で選ぶ
まず、あなたがiPadで「何をしたいか」を明確にすることが最も重要です。
- プロの作業・クリエイティブ用途: 動画編集、本格的なイラスト制作、RAW現像など、高い負荷のかかる作業がメインなら、M4チップを搭載したiPad Proが最適です。
- 趣味の創作活動・学習・仕事: イラストやデザイン、少し高度な動画編集など、趣味から仕事まで幅広く使いたいなら、M3チップを搭載したiPad Airがおすすめです。
- 動画鑑賞・Webブラウジング: 主に自宅で動画を見たり、ネットサーフィンやレシピ検索に使ったりするなら、コストパフォーマンスに優れたiPad(無印)で十分満足できるでしょう。
- 持ち運び・読書・ゲーム: 通勤電車で電子書籍を読んだり、手帳代わりにスケジュール管理をしたり、ゲームを楽しんだりするなら、片手で持てるiPad miniが最高の相棒になります。
予算で選ぶ
当然ながら、予算も重要な選択基準です。
最新・最上位モデルは魅力的ですが、必ずしもすべての人に必要なわけではありません。
- 最新機能を求めるなら: 迷わず現行の最新モデルを選びましょう。
- コストを抑えたいなら: 1〜2世代前のモデル(型落ちモデル)や、Apple認定の整備済製品を検討するのが賢い選択です。特にM2搭載のiPad Airや、M1搭載のiPad Air(第5世代)、iPad(第9世代)は、今でも十分な性能を持ちながら価格が手頃で、コストパフォーマンスに優れています。中古市場も活発なので、信頼できるショップで探してみるのも良いでしょう。
対応アクセサリーで選ぶ
iPadの体験を大きく左右するのが、Apple Pencilやキーボードといったアクセサリーです。
- Apple Pencil: 本格的な手書きやイラスト制作をしたいなら、書き心地や機能が豊富なApple Pencil Proや第2世代に対応したモデル(Pro、Air、mini)がおすすめです。簡単なメモ程度なら、第1世代対応の無印iPadでも問題ありません。
- キーボード: iPadをPCのように使いたいなら、トラックパッド付きのMagic KeyboardやSmart Keyboard Folioが便利です。ただし、これらは対応モデルが限られるため、購入前に必ず自分のiPadで使えるかを確認しましょう。
これらのポイントを総合的に考えれば、きっとあなたにぴったりの一台が見つかるはずです。
>iPad(Apple公式サイト)
>iPad(Amazon)
まとめ:iPadの歴史を知り、最適な一台を見つけよう
この記事では、歴代のiPad全モデルを発売順に振り返りながら、それぞれの特徴や進化のポイントを解説しました。
- iPad Pro: 常に最先端を走り続ける、プロ向けのハイエンドモデル。
- iPad Air: 性能と価格のバランスに優れた、オールラウンドな優等生。
- iPad(無印): iPadの魅力を気軽に体験できる、高コスパなエントリーモデル。
- iPad mini: 携帯性に特化した、ユニークでパワフルなコンパクトモデル。
初代の登場から10年以上が経ち、iPadは私たちの生活のさまざまなシーンに浸透しました。
それぞれのモデルの歴史や立ち位置を知ることで、単なるスペック比較だけでは見えてこない、各モデルの「個性」が理解できたのではないでしょうか。
この記事が、あなたのiPad選びの助けになれば幸いです。
ぜひ公式サイトや店頭で実機に触れて、あなたにとって最高のパートナーとなる一台を見つけてくださいね。