「1周年記念」を英語で書こうとして、「1th anniversary」と書いてしまった経験はありませんか?実はこの表記、間違いなんです。正しくは「1st anniversary」となります。
このように、英語で「~番目」を表す言葉を「序数(じょすう)」と呼びますが、特に「1番目」「2番目」「3番目」の書き方には、少し特別なルールがあります。
この記事では、英語の序数の基本的なルールから、間違いやすいポイント、具体的な使い方まで、分かりやすく解説していきます。この記事を読み終える頃には、もう序数の表記で迷うことはありません。
英語の序数、1st, 2nd, 3rdが正解!1th, 2thは間違いです
まず結論からお伝えすると、「1th」や「2th」という表記は間違いで、「1st」「2nd」「3rd」が正しい書き方です。
カレンダーや記念日のデザインなどで、うっかり「1th」と使ってしまうケースを見かけることがありますが、文法的には誤りなので注意しましょう。
英語で数を表現する方法には、個数や量を表す「基数(きすう)」と、順序を表す「序数」の2種類があります。
- 基数: one, two, three, four…(1, 2, 3, 4…)
- 序数: first, second, third, fourth…(1番目, 2番目, 3番目, 4番目…)
このように、特に1から3までの数字は、基数と序数で単語の形が大きく変わります。「1th」のように基数の「one」に「th」を付けても、「1番目」という意味にはならないのです。なぜ「st」や「nd」が付くのか、そのルールを次に見ていきましょう。
なぜ1st, 2nd, 3rd?序数の基本的なルールを解説
英語の序数は、一見すると複雑に感じるかもしれませんが、ルールはとてもシンプルです。基本ルールと、いくつかの例外を覚えるだけで、誰でも簡単に使いこなせるようになります。
基本は数字に「th」をつけるだけ
序数の基本ルールは、数字の最後に「th」を付けることです。4以降のほとんどの数字は、このルールに従います。
- 4 → four → 4th
- 6 → six → 6th
- 7 → seven → 7th
- 10 → ten → 10th
このように、ほとんどの数字は「th」を付けるだけで序数に変わります。とても簡単ですね。ただし、この基本ルールが適用されない、特別な数字が3つだけ存在します。それが「1, 2, 3」です。
例外は「1, 2, 3」!スペルの末尾2文字をつけよう
最も重要な例外が、1, 2, 3の3つの数字です。これらは「th」ではなく、それぞれの英単語の「末尾2文字」を付けて表現します。
- 1 → first → 1st
- 2 → second → 2nd
- 3 → third → 3rd
なぜ「st, nd, rd」が付くのか不思議に思っていた方も、こうして見ると納得ではないでしょうか。単語の最後の2文字を取っているだけ、と覚えておくと忘れにくくなります。
以下の比較表で、基本と例外をまとめて確認してみましょう。
数字 | 基数 (Cardinal) | 序数 (Ordinal) | 短縮形 |
---|---|---|---|
1 | one | first | 1st |
2 | two | second | 2nd |
3 | three | third | 3rd |
4 | four | fourth | 4th |
5 | five | fifth | 5th |
これで迷わない!英語の序数一覧と注意点
「1, 2, 3」の例外ルールを覚えたら、あともう少しだけ注意点があります。特に2桁以上の数字が出てくると少し混乱しがちですが、ポイントを押さえれば簡単です。
「11, 12, 13」は特別ルール!「th」をつけよう
「一の位が1, 2, 3なら、st, nd, rdを付ける」と覚えていると、11, 12, 13で迷うかもしれません。
- 11th (eleventh)
- 12th (twelfth)
- 13th (thirteenth)
このように、11, 12, 13は例外の例外で、基本ルール通り「th」が付きます。「ティーン(teen)が付く数字は特別」と覚えておくと良いでしょう。14thから19thまでも、もちろん「th」が付きます。
「21, 22, 23」以降は基本ルールに戻る
では、20以降の数字はどうなるのでしょうか。21, 22, 23や、31, 32, 33などは、再び「1, 2, 3」の例外ルールが適用されます。
- 21 → twenty-first → 21st
- 22 → twenty-second → 22nd
- 23 → twenty-third → 23rd
- 31 → thirty-first → 31st
- 101 → one hundred and first → 101st
つまり、「11, 12, 13」を除いて、一の位が1, 2, 3であれば「st, nd, rd」を付ける、と覚えておけば万全です。
スペルが少し変わる数字に注意
序数にする際に、基数から少しスペルが変化する単語もあります。書くときに間違えやすいので、こちらもチェックしておきましょう。
- five → fifth (veがfに変わる)
- eight → eighth (tが重ならない)
- nine → ninth (eが消える)
- twelve → twelfth (veがfに変わる)
- twenty → twentieth (yがieに変わる)
特に「fifth」や「twelfth」は変化が大きいので、この機会に覚えてしまうのがおすすめです。
【補足】発音や分数、「0th」の豆知識
ここでは、序数に関する少し発展的な内容や豆知識をご紹介します。
書き方と読み方の違いを意識しよう
記事の途中でも触れましたが、序数は書くときと読むときで形が異なります。
- 書き方: 1st, 2nd, 3rd, 4th
- 読み方: (the) first, (the) second, (the) third, (the) fourth
数字で書かれた「1st」を見たら、頭の中で「first」と変換して読むように意識しましょう。特に日付を読む際には「May (the) first」のように、theを付けて発音するのが一般的です。
意外と知らない「0」の序数
通常、順序は「1番目」から数えるため「0番目」は使いませんが、数学やプログラミングといった専門的な分野では、「0th(zeroth / ゼロス)」という表現がまれに使われることがあります。日常生活で目にする機会はほとんどありませんが、豆知識として覚えておくと面白いかもしれません。
序数は分数にも使われる
実は、序数は分数を英語で表現するときにも活躍します。分子を基数(one, two…)、分母を序数(third, fourth…)で読むのがルールです。
- 1/3 → one third
- 1/4 → one fourth (a quarterとも言う)
- 3/5 → three fifths
分子が2以上の場合、分母の序数は複数形になる点にも注意しましょう。このように、序数をマスターすると英語の表現の幅がぐっと広がります。
序数はいつ使う?具体的な使用シーンを紹介
序数のルールを覚えたところで、実際にどんな場面で使うのかを見ていきましょう。主に「日付」「記念日」「順位・階数」などで使われます。
日付の書き方と読み方
序数が最もよく使われるのが日付の表記です。
- 書き方: May 1st, 2025 / 1st of May, 2025
- 読み方: May the first, two thousand twenty-five
書くときは「1st」のように表記しますが、読むときは「the first」のように「the」を付けて読むのが一般的です。海外のホテルを予約したり、書類に日付を記入したりする際に必須の知識となります。
記念日や誕生日
記念日や誕生日でも序数は頻繁に使われます。
- 1st Anniversary(1周年記念)
- 22nd Birthday(22歳の誕生日)
- The 5th season(第5シーズン)
「〇回目の~」と言いたいときに便利な表現です。SNSの投稿やメッセージカードなどでも、正しく使えるとスマートな印象を与えられます。
順位や階数
順位や階数を表すときにも序数を使います。
- 1st place(1位)
- 2nd prize(2等賞)
- 3rd floor(3階)
- Henry VIII (ヘンリー8世)
建物のフロア案内や、歴史上の人物(〇世)を表すときなど、日常生活のさまざまな場面で登場します。
まとめ|英語の序数は3つのルールで覚えよう
今回は、英語の序数について解説しました。たくさんのルールがあるように見えたかもしれませんが、大切なポイントは以下の3つに集約できます。
- 基本は数字に「th」を付ける。 (4th, 6th, 10th…)
- 「1, 2, 3」の末尾は「st, nd, rd」になる。 (1st, 2nd, 3rd, 21st…)
- 例外の例外として「11, 12, 13」は「th」を付ける。 (11th, 12th, 13th)
この3つのルールさえ覚えておけば、英語の序数で迷うことはもうありません。日付や記念日、順位を表現するときに、ぜひ自信を持って使ってみてください。