神社やお寺に行くと、たくさんの絵馬が掛けられているのを目にしますよね。「合格祈願」や「健康祈願」など、願いごとを書いた経験がある方も多いでしょう。
でも、いざ子どもに「絵馬ってなに?」と聞かれたとき、うまく説明できますか?
また、自分の住所や名前をどこまで詳しく書くべきか、迷ったことはないでしょうか。
この記事では、絵馬の本来の意味や由来、そして現代に合わせた「正しい書き方」を解説します。
読み終わる頃には、お子さんにも分かりやすく説明できるようになり、自信を持って絵馬を奉納できるようになりますよ。
絵馬とはどんな意味?子どもに説明するコツ
絵馬(えま)とは、自分の願いごとを神様や仏様に伝えるため、あるいは願いが叶ったお礼を伝えるために奉納する「木の板」のことです。
基本的には、神社の授与所などで購入し、その場で願いを書いて境内の指定場所に掛けて帰ります。
絵馬の役割は「神様へのお手紙」
大人向けに言うと「祈願やお礼のための奉納物」ですが、子どもに説明するときは少し難しいですよね。
そんなときは、以下のように伝えてあげるとイメージしやすくなります。
- 「神様に願いごとを届けるための、特別なお手紙だよ」
- 「神様は馬に乗って願いを叶えに来てくれるから、馬の絵が描いてあるんだよ」
ただお願いするだけでなく、「いつもありがとうございます」という感謝の気持ちも込めると良いことを教えてあげましょう。
どんな種類の絵馬があるの?
一般的な絵馬は、片面に馬の絵、もう片面が無地になっていますが、最近ではさまざまなデザインがあります。
- 干支(えと)の絵馬:その年の干支が描かれたもの。
- アニメやキャラクターの絵馬:聖地巡礼で有名な神社などで見られます。
- 変わった形の絵馬:ハート型(縁結び)や、鳥居の形、キツネの形など。
形は違っても「神様に想いを届ける」という役割は同じです。お子さんと一緒に「どの絵馬にする?」と選ぶのも楽しみの一つですね。
なぜ馬なの?絵馬の由来と歴史
「絵馬」という名前の通り、昔は「本物の馬」が関係していました。なぜ馬が選ばれたのか、その歴史を紐解いてみましょう。
昔は「本物の馬」を神様にプレゼントしていた
古くから日本では、神様は馬に乗って私たちの世界へ降りてくると信じられていました。馬は「神様の乗り物(神馬・しんめ)」として、とても神聖な生き物だったのです。
奈良時代ごろには、雨を降らせてほしい時や、大きな願いごとをする時に、生きた本物の馬を神社に奉納していました。
しかし、馬は非常に高価で、世話も大変です。誰もが簡単に奉納できるものではありませんでした。
「木で作った馬」から「板に描いた馬」へ
そこで、本物の馬の代わりに「木で作った馬」や「土で作った馬」を奉納するようになりました。
さらに時代が進むと、それが簡略化され、木の板に馬の絵を描いて奉納する形へと変化していきました。これが現在の「絵馬」の始まりです。
江戸時代になると、庶民の間でも絵馬を奉納する習慣が広まりました。この頃から、馬だけでなく、病気が治るように願いを込めた絵や、縁起の良い絵柄など、さまざまな絵馬が登場するようになったと言われています。
【合格・健康】絵馬の正しい書き方・4つのポイント
せっかく願いを書くなら、神様にしっかり伝わるように書きたいですよね。ここでは、現代の事情に合わせた書き方のポイントを4つ紹介します。
ポイント1:絵馬の「裏側」に油性ペンで書く
絵が描いてある方が「表」、何も書いていない方が「裏」です。願いごとは絵馬の裏側に書きましょう。
多くの神社では、サインペンや筆ペンが用意されていますが、もし自分で持参するなら黒の油性マジックがおすすめです。
絵馬は屋外に掛けられるため、雨風にさらされます。水性ペンだと文字がにじんで消えてしまう可能性があるため、しっかりと油性で書きましょう。
ポイント2:言葉の選び方は「願い」か「誓い」かで使い分ける
願いごとの書き方には、大きく分けて2つのパターンがあります。どちらが正解ということはないので、自分の気持ちにしっくりくる方を選びましょう。
パターンA:「〜しますように」(伝統的・一般的)
最も一般的な書き方です。神様に素直にお願いをする、謙虚な姿勢を表します。
- 「家族みんなが健康で過ごせますように」
- 「志望校に合格できますように」
パターンB:「〜する!」「〜になる!」(決意表明)
受験やスポーツなど、自分の努力が必要な場面では、「言い切り」の形で書くのもおすすめです。神様にお願いするだけでなく、「自分も頑張ります」という誓いを立てる書き方です。
- 「〇〇大学に絶対合格する!」
- 「大会で優勝する!」
自分の努力ではどうにもならないことは「〜しますように」、自分の頑張りも必要なことは「〜する!」と使い分けるのも良いでしょう。
ポイント3:名前と住所はどこまで書く?
神様に「どこの誰の願いか」を伝えるため、本来は住所と氏名を詳しく書くのが基本です。
しかし、絵馬は誰でも見ることができる状態で奉納されます。昨今はプライバシーの観点から、個人情報を詳しく書きすぎない方が安心です。
【最近の推奨される書き方】
- 住所:都道府県や市町村まで(例:東京都世田谷区)。番地までは書かない。
- 氏名:イニシャル、または下の名前のみ(ひらがな)。
- 保護シール:個人情報保護シール(目隠しシール)を用意している神社もあります。また、シールを持参して貼るのも一つの方法です。
ポイント4:1枚の絵馬に願いは1つに絞る
「あれもこれも叶えたい!」と、たくさんの願いを1枚に詰め込みたくなる気持ちはわかりますが、願いごとは1つに絞るのがベストです。
たくさんの願いを書くと、焦点がぼやけてしまい、神様に本気度が伝わりにくくなると言われています。一番叶えたい願いを、心を込めて大きく書きましょう。
書き方のチェックリスト
| 項目 | おすすめの書き方 | 避けたほうがよい書き方 |
|---|---|---|
| 書く場所 | 絵馬の「裏面」 | 絵柄のある「表面」 |
| ペンの種類 | 黒の油性マジック | 水性ペン、鉛筆 |
| 願いの数 | 1つに絞って大きく書く | 小さな文字でたくさん書く |
| 文末 | 「〜ように」または「〜する!」 | 迷いのある表現 |
| 個人情報 | 市町村まで、イニシャルや名前のみ | 住所の番地、電話番号、フルネーム |
絵馬の値段・奉納方法・持ち帰りについて
最後に、絵馬を購入してから奉納するまでの流れや、持ち帰りの可否について解説します。
絵馬の値段と購入場所
絵馬の初穂料(値段)は、500円〜1,000円程度が一般的です。
神社の社務所や授与所で購入できます。大きな神社では、合格祈願専用のセットなどが用意されていることもあります。
高い絵馬だからといってご利益が大きくなるわけではありません。自分が「これだ!」と感じた絵柄のものを選びましょう。
絵馬の正しい掛け方・奉納場所
願いごとを書いたら、境内に設置されている「絵馬掛け所」に奉納します。
自分の絵馬を掛ける場所が見つかったら、以下の点に気をつけましょう。
- 絵が見えるように掛ける:神様から絵柄が見えるように、表(絵の面)を外側に向けて掛けます。
- 目線より高い位置に:神様への捧げ物なので、見下ろさないよう、できるだけ高い位置に掛けるのが丁寧です。
もし掛ける場所がいっぱいで、他の人の絵馬の上に重なってしまっても問題ありません。ただし、他人の絵馬を勝手に外したり動かしたりするのはマナー違反ですので注意しましょう。
持ち帰ってもいい?処分方法は?
「記念に持ち帰りたい」という場合は、持ち帰っても大丈夫です。
ただし、お土産物として扱うのではなく、神棚や部屋の高い位置(目線より上)に大切に飾りましょう。
【持ち帰った後の処分方法】
願いが叶った後や、一年経って古くなった絵馬は、感謝を込めて処分します。
- 神社に返納する:年末年始などに設置される「古札納所(こさつおさめしょ)」へ持って行き、お焚き上げしてもらいます。
- 自宅で処分する:どうしても神社に行けない場合は、白い紙に絵馬を置き、塩を振って清めてから包み、自治体の区分に従って処分します。
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まとめ
絵馬は、古くからの伝統に基づいた「神様への手紙」です。
子どもたちには「神様にお願いを届けるために書くんだよ」と教えてあげると、より興味を持ってくれるでしょう。
最後に、今回のポイントをおさらいします。
- 絵馬の由来は、神様の乗り物である「本物の馬」を奉納したこと。
- 願いごとは裏面に黒の油性ペンで書く。
- 自分に合った言葉(願いor誓い)を選んで書く。
- 個人情報はイニシャルや市町村名に留め、プライバシーを守る。
次の参拝では、ぜひ親子で絵馬を書いてみてください。書くことで気持ちが整理され、目標に向かって頑張る力が湧いてくるはずですよ。








