【完全版】通分のしかたが誰でも分かる!最小公倍数の見つけ方と3つのコツ

「分母が違う分数の足し算や引き算ができない」「子供にどうやって教えればいいか悩んでいる」とお困りではありませんか。
結論から言うと、通分のしかたは「2つの分母の最小公倍数を見つけ、分母と分子に同じ数を掛ける」これだけです。最小公倍数が見つからない場合は、単純に「分母同士を掛け算する」という裏ワザを使えば、どんな問題でも必ず通分できます。
この記事では、通分が必要な理由から、基本のやり方、最小公倍数の見つけ方、3つの分数の通分まで、小学生でも理解できるように分かりやすく解説します。順番に読んでいけば、分数の計算がスムーズにできるようになりますよ。
通分(つうぶん)とは?なぜ分母を揃える必要があるの?
通分のやり方を学ぶ前に、そもそもなぜ通分が必要なのか、その理由を知っておきましょう。
理由が分かれば、計算の途中で「あれ?どうするんだっけ?」と迷うことが少なくなります。
分母が違うと「足し算・引き算」ができない
分数の足し算や引き算は、「同じ大きさのピースがいくつあるか」を数える計算です。
たとえば \( \frac{1}{2} + \frac{1}{3} \) という計算を考えてみましょう。これは、「ケーキの半分」と「ケーキの3分の1」を足すということです。
「半分」と「3分の1」では、1つのピースの大きさがバラバラですよね。このままでは「全部で何個分」と数えることができません。計算するためには、ピースの大きさを同じサイズに揃える必要があります。
「分母を同じ数に揃える」魔法の作業が通分
バラバラのピースを同じ大きさに切り分ける作業、つまり「分母を同じ数に揃える」ことこそが「通分」です。
通分を行うことで、先ほどの \( \frac{1}{2} + \frac{1}{3} \) は、分母が同じ分数に変身します。
分数には、「分母と分子に同じ数を掛けても、分数の大きさ自体は変わらない」という素晴らしい性質があります。
$$ \frac{1}{2} = \frac{1 \times 3}{2 \times 3} = \frac{3}{6} $$
$$ \frac{1}{3} = \frac{1 \times 2}{3 \times 2} = \frac{2}{6} $$
このように、どちらも「分母が6」の分数に揃えることができました。分母が揃えば、あとは分子同士を足すだけ(\( \frac{3}{6} + \frac{2}{6} = \frac{5}{6} \))で簡単に答えが出せますね。
通分のしかたの基本ステップ
通分の目的が分かったところで、具体的な通分のしかたを解説します。
基本のステップは、たったの2つだけ。とてもシンプルなので、順番に覚えていきましょう。
ステップ1:分母の共通の倍数(公倍数)を見つける
通分するためには、まず「分母をどんな数字に揃えるか」を決める必要があります。
その数字とは、2つの分母の「共通の倍数(公倍数)」です。
たとえば分母が「3」と「4」の場合、それぞれの倍数を書き出してみましょう。
- 3の倍数:3, 6, 9, 12, 15, 18, 21, 24…
- 4の倍数:4, 8, 12, 16, 20, 24, 28…
両方に共通している倍数は、「12」や「24」ですね。このどちらを共通の分母に選んでも通分は可能です。
ステップ2:分母と分子に同じ数を掛ける
共通の分母が決まったら、それぞれの分母がその数になるように、掛け算を行います。
ここで絶対に忘れてはいけないルールが、「分母に掛けた数と同じ数を、必ず分子にも掛ける」ということです。
先ほどの「3」と「4」を分母に持つ \( \frac{2}{3} \) と \( \frac{1}{4} \) で、分母を「12」に揃えてみます。
\( \frac{2}{3} \) の分母「3」を「12」にするには「4」を掛ければいいので、分子の「2」にも「4」を掛けます。
$$ \frac{2}{3} = \frac{2 \times 4}{3 \times 4} = \frac{8}{12} $$
\( \frac{1}{4} \) の分母「4」を「12」にするには「3」を掛けるので、分子の「1」にも「3」を掛けます。
$$ \frac{1}{4} = \frac{1 \times 3}{4 \times 3} = \frac{3}{12} $$
これで通分は完了です。分子だけに掛け忘れるミスが非常に多いので、計算の時は「下にも上にも掛ける!」と声に出して確認するのも良い方法です。
【重要】最小公倍数を見つける3つのコツ
通分で一番の壁になるのが、「共通の分母(公倍数)を何にすればいいか分からない」という悩みです。
公倍数なら何でも良いのですが、計算を楽にするためには、できるだけ小さな共通の倍数である「最小公倍数」を見つけるのがベストです。ここでは、最小公倍数を素早く見つけるための3つのコツを紹介します。
コツ1:大きい方の分母の倍数をチェックする
一番簡単で確実な方法は、「大きい方の分母の倍数」を順番に考えていくやり方です。
たとえば、分母が「6」と「8」の場合。
大きい方の「8」の倍数を順番に考えて、それが「6」でも割り切れるかどうかをチェックします。
- 8 × 1 = 8 (6で割り切れない)
- 8 × 2 = 16 (6で割り切れない)
- 8 × 3 = 24 (6で割り切れる!)
「24」は6でも割り切れるので、これが最小公倍数だと分かります。小さい方の倍数を書き出す手間が省けるので、時間短縮につながりますよ。
コツ2:どうしても分からない時は「分母同士を掛ける」
数字が大きくて倍数を見つけるのが難しい時は、裏ワザを使いましょう。
それは、「分母同士を掛け合わせた数を通分後の分母にする」という方法です。
たとえば、分母が「7」と「9」の場合。
7と9の最小公倍数がパッと思いつかない時は、単純に 7 × 9 = 63 を共通の分母にしてしまいます。
$$ \frac{3}{7} = \frac{3 \times 9}{7 \times 9} = \frac{27}{63} $$
$$ \frac{4}{9} = \frac{4 \times 7}{9 \times 7} = \frac{28}{63} $$
この方法はどんな問題でも100%確実に通分できます。
ただし、この裏ワザを使うと数字が大きくなりがちで、計算後の「約分」が大変になることが多いというデメリットもあります。あくまで「困った時の最終手段」として覚えておきましょう。
コツ3:一方がもう一方の倍数になっているパターンに気づく
通分の問題では、とても簡単なパターンが隠れていることがあります。
それは、「片方の分母が、もう片方の分母の倍数になっている」ケースです。
たとえば、分母が「4」と「12」の場合。
「12」は「4の倍数(4×3)」ですよね。この場合、わざわざ新しい公倍数を見つける必要はありません。
大きい方の分母である「12」に揃えれば良いのです。
分母が4の方の分数だけ、分母と分子に3を掛けて12に揃えましょう。分母が12の方は何もする必要がありません。このパターンに気づけると、通分のスピードが劇的にアップします。
3つの分数の通分はどうやるの?
テスト問題の中には、\( \frac{1}{2} + \frac{1}{3} + \frac{1}{4} \) のように、分数が3つ以上並んでいる計算が出てくることがあります。
分数が3つに増えても、基本的な通分のしかたは全く同じです。
3つの分母の「最小公倍数」を一気に見つける方法
分数が3つの場合は、3つすべての分母に共通する倍数を見つける必要があります。
ここでも「一番大きい分母の倍数」をチェックするコツが役立ちます。
分母が「2」「3」「4」の場合、一番大きい「4」の倍数を考えます。
- 4 × 1 = 4 (2では割れるが、3で割れない)
- 4 × 2 = 8 (2では割れるが、3で割れない)
- 4 × 3 = 12 (2でも3でも割れる!)
共通の分母は「12」になります。
あとは、それぞれの分数の分母が12になるように掛け算をします。
- \( \frac{1}{2} \) は、上下に6を掛けて \( \frac{6}{12} \)
- \( \frac{1}{3} \) は、上下に4を掛けて \( \frac{4}{12} \)
- \( \frac{1}{4} \) は、上下に3を掛けて \( \frac{3}{12} \)
これで3つの分数の通分が一気に完了しました。
すだれ算(連除法)を使った画期的な見つけ方
もし分母の数が大きくて、頭の中だけで最小公倍数を見つけるのが難しい場合は、「すだれ算(連除法)」というテクニックを使うと簡単に求められます。
たとえば分母が「12」「18」「24」の場合でやってみましょう。
- 数字を横に並べて書く(12 18 24)
- すべてを割り切れる一番小さな素数(2や3など)で割っていく
- 割り切れなくなるまで続ける
具体的な手順は以下の通りです。
2 ) 12 18 24
3 ) 6 9 12
2 ) 2 3 4
1 3 2
※最後の段で、2と4はまだ2で割れますが、3は割れません。その場合、3はそのまま下ろします。
割り切れなくなったら、左側に並んだ割った数と、一番下に残った数をすべて掛け合わせます。
2 × 3 × 2 × 1 × 3 × 2 = 72
これで、最小公倍数が「72」だと分かりました。計算用のメモとして覚えておくと、複雑な問題もスラスラ解けるようになりますよ。
通分でよくある間違いと対策
通分のやり方を理解しても、実際に計算問題を解いていると、どうしてもミスをしてしまうことがあります。
よくある間違いのパターンと、それを防ぐための対策をまとめました。
分子に掛け算をするのを忘れてしまう
通分において最も多いミスがこれです。共通の分母を見つけることに一生懸命になりすぎて、分母だけを掛け算して満足してしまうケースです。
【対策】
「分母と分子はセット」という意識を強く持つことが大切です。計算の途中式をノートに書く際に、\( \frac{2 \times 3}{5 \times 3} \) のように、上下の掛け算を省略せずに書く習慣をつけると、掛け忘れを劇的に減らすことができます。
足し算の時に分母同士まで足してしまう
通分して分母が揃った後、いざ足し算をする時に、\( \frac{2}{5} + \frac{1}{5} = \frac{3}{10} \) のように、分母の5同士まで足してしまうミスもよく見られます。
【対策】
通分の目的を思い出すことが重要です。通分は「ピースの大きさを揃える」ための作業でしたね。分母は「ピースの大きさ」を表しているので、足し合わせても大きさは変わりません。足すのは「ピースの個数」を表す上の分子だけです。「下はそのまま、上だけ足す」と覚えておきましょう。
通分のしかた・分かりやすいやり方まとめ
通分のしかたと、計算をスムーズに進めるためのコツを解説しました。
重要なポイントを振り返っておきましょう。
- 通分の目的:分母を揃えて、ピースの大きさを同じにすること。
- 基本のやり方:2つの分母の「最小公倍数」を見つけ、分母と分子に同じ数を掛ける。
- 見つけるコツ:「大きい方の分母の倍数」からチェックしていくと見つけやすい。
- 困った時:「分母同士を掛け算」すれば確実に通分できる。
- 注意点:分母に掛けた数は、必ず「分子にも掛ける」こと。
通分は、分数の計算において避けては通れない重要なステップです。
最初は時間がかかるかもしれませんが、色々な問題で練習を繰り返すうちに、共通の分母がパッと頭に浮かぶようになってきます。この記事で紹介したコツを活用して、ぜひ通分マスターを目指してくださいね。








