「iPhoneで見ている動画やゲームを、もっと大きなiPadの画面に映したい!」
そう思ったことはありませんか?
結論から言うと、iPhoneの画面をiPadに直接ミラーリングするApple標準機能(AirPlay)は、残念ながら用意されていません。
でも、がっかりしないでください。専用のアプリを使ったり、FaceTimeの機能を活用したりすれば、簡単にiPhoneの画面をiPadに映し出すことができます。
この記事では、なぜ標準機能でできないのかという理由から、具体的なミラーリング手順、そしておすすめのアプリまで、分かりやすく解説していきますね。
iPhoneからiPadへ直接ミラーリングできない理由
「あれ?昔はできたような…」「AirPlayでできそうだけど」と思う方もいるかもしれません。
Appleの「AirPlay」という機能は、iPhoneやiPadの画面を「Apple TV」や「AirPlay対応のスマートテレビ」、または「Mac」にミラーリングするためのものです。あくまで、iPhoneやiPadを「送信側」として、テレビやMacを「受信側」として設計されています。
iPadも同じiOS/iPadOSをベースにしているため、「受信側」としての機能が標準搭載されていないのです。これが、iPhoneからiPadへ直接AirPlayでミラーリングができない理由です。
昔、一部の特殊なアプリで受信側になれるものがありましたが、現在はOSのアップデートなどで利用できなくなっているケースがほとんど。
そのため、現在iPhoneの画面をiPadに映すには、Appleが用意した別の方法(FaceTime)か、サードパーティ製の専用アプリを使うのが現実的な解決策となります。
iPhone画面をiPadにミラーリングする具体的な方法
主な方法は「専用アプリを使う」か「FaceTimeの画面共有を使う」かの2択です。
FaceTimeは手軽ですが、通話が前提になるため「ただ画面だけ映したい」という方には少し面倒に感じるかもしれません。
最も手軽で多機能なのは、やはり専用のミラーリングアプリを利用する方法です。それぞれの特徴を見ていきましょう。
方法1:専用アプリを利用する(おすすめ)
iPhoneの画面をiPadにミラーリングするためのアプリはいくつか存在します。Wi-Fi経由で接続し、iPhoneのコントロールセンターからミラーリング先を選ぶだけで、簡単にiPadに画面を表示できるのが魅力です。
画質や遅延(ラグ)、価格(無料・有料)に違いがあるため、ご自身の用途に合ったものを選ぶと良いでしょう。
【比較表】iPhoneミラーリングアプリ おすすめ2選
| 機能 | LetsView(レッツビュー) | ApowerMirror(エーパワーミラー) |
|---|---|---|
| 料金 | 無料(機能制限あり) | 無料版(機能制限あり) / 有料版 |
| 画質 | 高画質(制限前) | 高画質(最大2K対応) |
| 遅延 | ややあり(環境による) | 少ない(比較的安定) |
| 接続方法 | Wi-Fi | Wi-Fi / USB(PC版) |
| 主な特徴 | ・無料で利用可能 ・3分後にSD画質に低下 ・広告表示あり ・録画やスクリーンショットも可能 | ・多機能で安定性が高い ・無料版は10分/回、音声なし、透かしあり ・有料版は月額2,980円など(※要確認) ・PCへのミラーリングにも強い |
LetsView(レッツビュー)
「まずは無料で試してみたい」という方には「LetsView」が選択肢になります。
>LetsView公式サイト
>LetsViewアプリ(App Store)
無料で利用できますが、ミラーリング開始から3分経過すると画質がSD画質に低下するという制限があります。また、無料版では広告が表示されることもあります。短時間の確認や、高画質を求めない用途であれば十分活用できるでしょう。
高画質のまま長時間利用したい場合は、他のアプリを検討する必要があります。
使い方は簡単で、iPhoneとiPadの両方にアプリをインストールし、同じWi-Fiネットワークに接続するだけ。iPhone側でコントロールセンターを開き、「画面ミラーリング」をタップすると、接続先(お使いのiPad名)が表示されます。
ApowerMirror(エーパワーミラー)
「画質や安定性にとことんこだわりたい」という方には「ApowerMirror」がおすすめです。
>ApowerMirror公式サイト
>ApowerMirrorアプリ(App Store)
こちらもLetsViewと同様に、iPhoneとiPadにアプリを入れてWi-Fi接続するだけで利用できます。ApowerMirrorの強みは、なんといっても接続の安定性と遅延の少なさ。
無料版でもミラーリング自体は可能ですが、1回のミラーリングが10分間に制限されたり、音声がミラーリングされなかったり、画面に「透かし(ウォーターマーク)」が表示されたりするなどの制限があります。
もし時間制限や透かしなしで快適に使いたい場合や、より高画質(2K対応)を求める場合は、有料版(サブスクリプションまたは買い切り)へのアップグレードを検討する価値があります。(※2025年11月現在、月額2,980円や買い切りプランなどが用意されていますが、価格は変動する可能性があるため、必ず公式サイトで最新の料金を確認してください)
方法2:FaceTimeの画面共有機能を使う
「アプリを新しく入れたくない」「Apple標準機能で完結させたい」という場合は、FaceTimeの「SharePlay(画面共有)」機能が使えます。
これはiOS 15.1およびiPadOS 15.1以降で利用できるようになった機能です。
手順は以下の通りです。
- iPhoneからiPad(のApple ID)へFaceTime通話を発信します。
- iPadで通話に出ます。
- iPhone側で、FaceTimeのコントロールパネルにある「画面共有」ボタンをタップします。
これだけで、FaceTime通話を通じてiPhoneの画面がiPadに共有されます。
ただし、この方法はあくまで「FaceTime通話中」の機能であるため、通話を切断するとミラーリングも終了します。また、自分のデバイス間であっても、設定によっては通話開始の通知音などが鳴る場合があるため、静かな場所では少し使いにくいかもしれません。
「FaceTimeは面倒」と感じる方がいるのは、こうした「通話が前提」となる仕様のためですね。しかし、OS標準機能なのでインストールの手間がなく、セキュリティ面でも安心なのは大きなメリットです。
ミラーリングアプリを選ぶ際の注意点
手軽なアプリですが、選ぶ際にはいくつか知っておきたいポイントがあります。
接続の安定性(Wi-Fi環境)
ミラーリングアプリのほとんどは、Wi-Fi(無線LAN)を経由してiPhoneとiPadを接続します。
そのため、ご自宅のWi-Fiルーターの性能や、電波の状況(ルーターからの距離、障害物の有無など)によって、画質が低下したり、接続が途切れたりすることがあります。
もしミラーリングが不安定な場合は、ルーターを再起動したり、ルーターの近くで試したりすると改善することがありますよ。
遅延(ラグ)の程度
iPhoneで操作してからiPadの画面に反映されるまでの「遅延(ラグ)」も重要です。
プレゼン資料やWebサイトを見る程度なら気になりませんが、シビアな操作が要求されるアクションゲームや音楽ゲームをプレイする場合、わずかな遅延がストレスになることも。
一般的に、無料アプリよりも有料アプリの方が、遅延を少なく抑える技術に優れている傾向があります。
有料版と無料版の違い(機能制限・広告)
無料アプリは手軽ですが、今回ご紹介したように、機能や時間に制限が設けられている場合がほとんどです。
LetsViewのように画質が低下するものや、ApowerMirrorのように時間制限や音声制限があるものなど、制限内容はアプリによって様々です。また、無料版では広告が表示されることも一般的です。
まずは無料版で試してみて、ご自身の使い方で制限が気になるようであれば、有料版へのアップグレードを検討するのが賢い選び方と言えます。
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まとめ
iPhoneの画面をiPadにミラーリングするには、Apple標準のAirPlayは使えませんが、「専用アプリ」または「FaceTime」を利用すれば実現可能です。
- 機能や画質を重視するなら:ApowerMirror(有料版)などの高機能アプリ
- 短時間・お試しで使いたいなら:LetsView(無料)やApowerMirror(無料版)
- 安全性・手軽さ(アプリ不要)を重視するなら:FaceTimeの画面共有(SharePlay)
動画視聴やプレゼン、ゲームなど、あなたの目的に合わせて最適な方法を選んでみてください。iPadの大画面で、iPhoneのコンテンツをより快適に楽しみましょう!








