「1st」を「1nd」、「2nd」を「2st」と、なんとなく書いていませんか?
英語で日付や順位を表すときによく使う「1st, 2nd, 3rd」。ルールが曖昧なまま使っていると、思わぬところで恥ずかしい思いをしてしまうかもしれません。
この記事では、英語の序数の基本的なルールから、よくある間違いの原因、そして二度と間違えなくなる覚え方のコツまで、分かりやすく解説します。この記事を読み終える頃には、自信を持って使いこなせるようになっているはずです。
「1st, 2nd, 3rd」の基本ルールは英単語の末尾にあった
まず、英語の数字には順番を表す「序数」と、個数を表す「基数」の2種類があることを押さえておきましょう。
- 基数: one, two, three, … (1, 2, 3, …)
- 序数: first, second, third, … (1番目, 2番目, 3番目, …)
私たちがよく目にする「1st」や「2nd」は、この序数を短くした形です。そして、この「st, nd, rd」が何なのかというと、実はとてもシンプルなルールに基づいています。
それは、序数を表す英単語の最後の2文字を取っているだけなのです。
- 1番目: first → 1st
- 2番目: second → 2nd
- 3番目: third → 3rd
このように、元の英単語とセットで考えれば、なぜ「st, nd, rd」が付くのかが一目瞭然ですね。この基本ルールさえ覚えてしまえば、もう迷うことはありません。読み方はそれぞれ「ファースト」「セカンド」「サード」となります。まずはこの3つが特別ルールだと認識するのが、覚えるための第一歩です。
なぜ「1nd」と間違う?よくある間違いのパターンと原因
「理屈は分かったけど、それでもつい間違えてしまう」という方も多いのではないでしょうか。特に「1st」を「1nd」、「2nd」を「2st」と書いてしまうのは、よくある間違いのパターンです。
なぜ、このような間違いが起こるのでしょうか。主な原因は、ルールを理屈で理解せず、単なる記号として丸暗記しようとすることにあります。
- 思い込みによる間違い: 「second (2nd)」の「nd」の印象が強く、「1もndだったかな?」と混同してしまう。「1nd」という間違いは、このパターンで起こりがちです。
- つられ間違い: 「first (1st)」の「st」に引っ張られて、「2番目も3番目もstだろう」と思い込んでしまう。「2st」や「3st」という間違いがこれにあたります。
こうした間違いは、序数の成り立ち、つまり「英単語の最後の2文字」というルールを意識するだけで劇的に減らすことができます。「なんとなく」で覚えてしまうと、記憶が混ざってしまいやすいのです。一度、first、second、thirdと、単語とセットで声に出して読んでみるのも効果的でしょう。原因を理解し、正しいルールを再確認することが、間違いをなくすための近道になります。
4th以降は「th」が基本!例外も合わせて覚えるコツ
1st, 2nd, 3rdさえ乗り越えれば、あとはグッと楽になります。なぜなら、4番目以降は基本的にすべて「th」を付けるのがルールだからです。
- 4番目: fourth → 4th
- 6番目: sixth → 6th
- 19番目: nineteenth → 19th
ただし、いくつかスペルが少し変わるものがあるので注意しましょう。「five → fifth」「nine → ninth」「twelve → twelfth」などが代表例です。
そして、もう一つのポイントが2桁以上の数字です。「21, 22, 23」や「31, 32, 33」などはどうなるのでしょうか?これも難しく考える必要はありません。一の位の数字のルールが適用されるだけです。
- 21番目: twenty-first → 21st
- 22番目: twenty-second → 22nd
- 23番目: twenty-third → 23rd
- 24番目: twenty-fourth → 24th
- 31番目: thirty-first → 31st
このように、一の位が1なら「st」、2なら「nd」、3なら「rd」、それ以外なら「th」となります。ただし、「11th (eleventh)」「12th (twelfth)」「13th (thirteenth)」は例外的に「th」が付くので、ここだけはセットで覚えておくと万全です。
一目でわかる!英語の序数ルール早見表
ここまで解説したルールを、一覧で確認できる早見表にまとめました。迷ったときは、この表を見返してみてください。
数字 | 基数詞 (読み) | 序数詞 (読み) | 短縮形 | ルールのポイント |
---|---|---|---|---|
1 | one (ワン) | first (ファースト) | 1st | 特別ルール (st) |
2 | two (トゥー) | second (セカンド) | 2nd | 特別ルール (nd) |
3 | three (スリー) | third (サード) | 3rd | 特別ルール (rd) |
4 | four (フォー) | fourth (フォース) | 4th | 基本ルール (th) |
5 | five (ファイブ) | fifth (フィフス) | 5th | 基本ルール (th) ※スペル注意 |
9 | nine (ナイン) | ninth (ナインス) | 9th | 基本ルール (th) ※スペル注意 |
11 | eleven (イレブン) | eleventh (イレブンス) | 11th | 例外的にth |
12 | twelve (トゥエルブ) | twelfth (トゥエルフス) | 12th | 例外的にth ※スペル注意 |
13 | thirteen (サーティーン) | thirteenth (サーティーンス) | 13th | 例外的にth |
21 | twenty-one | twenty-first | 21st | 一の位が「1」なので「st」 |
22 | twenty-two | twenty-second | 22nd | 一の位が「2」なので「nd」 |
23 | twenty-three | twenty-third | 23rd | 一の位が「3」なので「rd」 |
101 | one hundred one | one hundred first | 101st | 一の位が「1」なので「st」 |
日付や順位で使える!序数の実践的な使い方
序数のルールを覚えたら、実際の使い方を見ていきましょう。日付や順位、階数など、日常の様々な場面で活用できます。
日付
日付を表すときは、最もよく使うシーンの一つです。
May 1st, 2025
(2025年5月1日)Her birthday is on the 3rd of July.
(彼女の誕生日は7月3日です。)
順位・等級
レースの順位や賞の等級などを表します。
He won 1st place in the marathon.
(彼はマラソンで1位を獲得しました。)We got the 2nd prize.
(私たちは2等賞をもらいました。)
階数
建物の階を表すときにも使います。アメリカ英語とイギリス英語で1階の数え方が違う場合がありますが、序数の使い方は同じです。
The office is on the 4th floor.
(オフィスは4階にあります。)
記念日・誕生日
記念日や誕生日、王様の代などを表すのにも便利です。
They celebrated their 25th wedding anniversary.
(彼らは25回目の結婚記念日を祝いました。)Queen Elizabeth II
(エリザベス女王2世)
このように具体的な使い方を知ることで、知識がより定着しやすくなります。
まとめ
英語の序数のルールについて解説しました。最後に、重要なポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 「1st, 2nd, 3rd」は、それぞれ「first」「second」「third」という英単語の最後の2文字から来ている。
- 4以降の数字は、基本的に「th」を付ける。
- 21, 22, 23などの2桁以上の数字は、一の位のルールに従う(11, 12, 13は例外)。
「なぜそうなるのか?」という理屈さえ分かってしまえば、もう丸暗記は必要ありません。「1ndだっけ?」と迷ったら、「firstだからstだ」と思い出せるようになります。
これまで曖昧に覚えていた方も、この機会にルールをしっかりマスターして、自信を持って英語を使っていきましょう。