「生徒会に立候補したいけど、公約が思いつかない…」
「インパクトがあって、みんなが喜ぶアイデアはないかな？」
生徒会選挙の準備で一番頭を悩ませるのが「公約（マニフェスト）」ですよね。ありきたりな内容では印象に残らず、かといって実現できない嘘をつくわけにもいきません。
結論から言うと、当選する公約の条件は「みんなが少しだけ不便に思っていることを、具体的な方法で解決する約束」です。
この記事では、今すぐ使える具体的な公約アイデアから、先生を納得させて校則を変えるための交渉術まで、徹底的に解説します。これを読めば、あなたの熱意が伝わる「最強の公約」が必ず見つかりますよ。
生徒会の公約とは？支持される3つの絶対条件
公約とは、あなたが当選した後に「学校をこう変えます！」と約束することです。しかし、ただの夢物語では票は集まりません。全校生徒から信頼され、投票したくなる公約には、必ず次の3つの条件が含まれています。
実現可能な範囲であること
「校則を全廃します」「給食を毎日ステーキにします」といった公約は、インパクトはありますが実現不可能です。これでは「口だけの人」と思われてしまいます。学校の予算や先生の許可の範囲内で、努力すれば達成できる目標を設定しましょう。
みんな（多くの生徒）が得をすること
一部の仲良しグループや特定の部活だけが得をする公約はNGです。「全校生徒に関係があるか？」「クラスの大人しい子も喜ぶか？」という視点を忘れないでください。みんなが当事者意識を持てる公約こそが、多くの票を集めます。
具体的な行動計画（ロードマップ）があること
「明るい学校にします」という抽象的な言葉だけでは、熱意は伝わりません。「いつ」「誰が」「何をするのか」を具体的に示しましょう。
例えば、「挨拶運動をします」よりも、「毎週水曜日はハイタッチ挨拶デーにして、BGMを流します」と言った方が、情景が浮かびワクワクしませんか？具体性は信頼に直結します。
【インパクト重視】現状打破！生徒会の公約アイデア・ネタ集
ここでは、他の立候補者と差をつける、少し攻めた公約アイデアを紹介します。「学校生活が便利になる」「理不尽さがなくなる」といったテーマは、特に中学生の関心が高い分野です。
校則（ブラック校則）の見直し・緩和
近年、ニュースでも話題になっている「校則の見直し」は、生徒の関心が非常に高いテーマです。ただし「自由にする」と叫ぶのではなく、「なぜ変える必要があるのか」「変えても風紀は乱れない」という根拠を示すことが大切です。
- ツーブロックの解禁：清潔感があり、就活や高校入試でも認められている髪型であることをアピール。
- 靴下・下着の色の自由化：「白のみ」指定から、黒・紺・グレーなど汚れが目立たない色への変更。
- 防寒着・ひざ掛けの使用許可：冬場の教室環境改善として、実用性を訴える。
- 「置き勉」のルール化：重すぎる鞄による健康被害（腰痛など）を防ぐため、持ち帰る教科書のガイドラインを作る。
参考：不合理な“ブラック校則”見直しへ！ “ツーブロック”解禁を実現した生徒会
GIGAスクール端末（タブレット）の活用
学校で配られているタブレットをもっと有効活用する公約は、現代的で「しっかり考えている」印象を与えます。
- デジタル意見箱の設置：紙に書くのは面倒でも、Googleフォームなら気軽に意見を送れます。匿名性を担保することがポイントです。
- 委員会活動のペーパーレス化：配布物をデータ化し、印刷の手間と紙の無駄を省きます。
- 行事のオンライン配信：体育館に入れない生徒や保護者のために、イベントの様子を中継・アーカイブ配信します。
SDGs・社会貢献活動
真面目な層や先生方からの評価が高いのがこのジャンルです。
- 給食の食品ロス削減プロジェクト：残食調査を行い、メニューの改善を栄養士さんと相談する。
- コンタクトレンズケースやエコキャップの回収：クラス対抗にしてゲーム性を持たせると盛り上がります。
参考：SDGs（持続可能な開発目標）とは？17の目標や2025年最新の進捗、企業の取り組み事例をわかりやすく解説
【実現性重視】先生も納得する「鉄板公約」のアップデート版
「挨拶運動」や「目安箱」などの定番公約は、安定感がある一方で「つまらない」「またか」と思われがちです。そこで、定番の公約を現代風にアレンジ（アップデート）して、新鮮さを出しましょう。
以下の比較表を参考に、従来の公約を「進化」させてみてください。
| 従来の定番公約 | アップデート版（進化系公約） | ここがポイント！ |
|---|---|---|
| 明るい挨拶運動をします | 「BGM付き」挨拶運動 朝の昇降口で流行の曲を流しながら挨拶 | 音楽でテンションを上げ、挨拶しやすい雰囲気を作る |
| 意見箱（目安箱）を設置 | 「デジタル意見箱」＆回答率100% タブレットから送信可、必ず返事をする | 「出したけど無視された」を防ぎ、信頼を得る |
| 校内放送を充実させます | 「リクエスト・ラジオ」の開催 DJ風に生徒の悩み相談や推し曲を紹介 | 一方的な連絡ではなく、生徒参加型コンテンツにする |
| 花を植えて学校を綺麗に | 「フォトスポット」花壇の作成 写真映えする花壇デザインを募集 | ただ植えるだけでなく、見て楽しめる場所にする |
このように、従来の活動に「楽しさ」や「利便性」をプラスするだけで、具体的で魅力的な公約に生まれ変わります。「それなら参加してみたい！」と思わせる工夫を凝らしましょう。
ライバルと差がつく！「スローガン」と「伝え方」のテクニック
良い公約ができたら、次はそれをどう伝えるかです。演説の冒頭やポスターで使う「スローガン（キャッチコピー）」は、公約を一言で表す重要な要素です。
公約とリンクしたスローガンの例
- 「学校に行くのが楽しみになる！」（公約：イベント重視、校則緩和など）
- 「あなたの”困った”を放置しない生徒会」（公約：デジタル意見箱、相談窓口など）
- 「生徒会室のドアは、いつでも開いています」（公約：親しみやすさ、開放的な生徒会）
- 「変える勇気、守る伝統」（公約：校則見直しと行事の継承）
生徒会のスローガンの決め方・意味が伝わる言葉の例【四字熟語・二字熟語・漢字一字・英語など】
具体的な「ロードマップ」を見せて信頼を得る
「校則を変えます！」と言うだけなら誰でもできます。大切なのは「どうやって？」という疑問に答えることです。演説の中に、次のような実現までのプロセス（ロードマップ）を盛り込みましょう。
【校則見直しのプロセス例】
1. 全校アンケートで変えたい校則を調査（11月）
2. 生徒会で改善案を作成し、先生方と交渉（12月）
3. 1ヶ月間の「お試し期間（トライアル期間）」を実施（1月）
4. トラブルがなければ正式にルール変更（来年度〜）
このように、「お試し期間を設ける」という提案は、先生方を説得する際に非常に強力な武器になります。「いきなり変えるのが不安なら、まずは1週間だけ試させてください」と交渉することで、実現のハードルがぐっと下がります。
注意！選挙で避けるべきNG公約と改善のヒント
最後に、これをやると逆効果になってしまう「NG公約」と、その改善案を紹介します。無責任な約束は、あなたの信用を傷つけるので注意が必要です。
NG例1：予算を無視した提案
×「全教室の机と椅子を新品にします」
学校の予算は限られています。何百万円もかかる提案は現実的ではありません。
○改善案：「古い机や椅子の補修ボランティアを募集し、綺麗にします」
自分たちの手で解決しようとする姿勢は、むしろ高評価に繋がります。
NG例2：特定の敵を作る内容
×「厳しい先生の指導をなくします」
先生と対立構造を作ると、当選後の活動がスムーズにいきません。
○改善案：「先生と生徒が対等に話し合える『円卓会議』を定期開催します」
対立ではなく「対話」を強調しましょう。
NG例3：単純なバラマキ（人気取り）
×「宿題をゼロにします」
学習に関しては先生の管轄であり、生徒会の一存では決められません。また、保護者からの反発も招きます。
○改善案：「テスト前に、先輩が勉強を教える『自習サポート会』を開きます」
学習意欲を向上させる提案なら、先生も協力してくれます。
まとめ：あなたらしい公約で一歩踏み出そう
生徒会の公約作りで最も大切なのは、「この学校をもっと良くしたい」というあなたの本音です。かっこいい言葉を並べる必要はありません。
- インパクト：みんなが関心のあるテーマ（校則、スマホ、イベント）を選ぶ。
- 実現性：お試し期間やデジタル活用など、具体的な手段を用意する。
- 熱意：なぜそれをやりたいのか、自分の言葉で語る。
今回紹介したアイデアを参考に、あなたの学校の状況に合わせてアレンジしてみてください。「あなたが立候補してくれてよかった！」と言われるような、素敵な生徒会活動になることを応援しています！
