「今年って厄年だったかな？」「厄払いはいつまでに行けばいいんだろう」と、ふと不安になることはありませんか。
結論から言うと、厄払いに行くのに最も適した時期は「元日から節分（2月3日頃）」までの間です。しかし、この時期を過ぎてしまっても問題はありません。
この記事では、男性・女性別の厄年年齢一覧から、厄払いにベストなタイミング、服装や初穂料のマナーまでを分かりやすく解説します。心のモヤモヤを晴らして、スッキリとした気持ちで新しい1年を過ごしましょう。
男性・女性の厄年年齢早見表【数え年とは？】
まず一番大切なのは、自分が「前厄・本厄・後厄」のどれに該当するかを正しく把握することです。
厄年は通常、満年齢ではなく「数え年（かぞえどし）」で計算します。数え年とは、生まれた時を1歳とし、お正月（1月1日）を迎えるたびに1歳を加える昔ながらの年齢の数え方です。
計算式は以下の通りです。
数え年 ＝ その年の満年齢 ＋ 2歳（誕生日前）または1歳（誕生日後）
※誕生日前なら＋2歳、誕生日後なら＋1歳と覚えておくと簡単です。
男性の厄年（大厄は42歳）
男性の厄年は、社会的な責任が増す時期と体の変化が重なるタイミングです。特に数え年42歳は「大厄（たいやく）」と呼ばれ、もっとも慎重に過ごすべき年とされています。
| 厄の種類 | 数え年 | 人生の傾向・注意点 |
|---|---|---|
| 本厄 | 25歳 | 社会人としての生活習慣の変化、ストレス |
| 大厄 | 42歳 | 社会的責任の増加、家庭の問題、成人病のリスク |
| 本厄 | 61歳 | 定年退職などの環境変化、健康面での節目 |
女性の厄年（大厄は33歳）
女性は男性よりも厄年の回数が多く設定されているのが特徴です。特に数え年33歳の大厄は「散々（さんざん）」という語呂合わせもあり、出産や育児、仕事のキャリアなどライフイベントが集中しやすい時期です。
| 厄の種類 | 数え年 | 人生の傾向・注意点 |
|---|---|---|
| 本厄 | 19歳 | 進学や就職など環境の大きな変化 |
| 大厄 | 33歳 | 結婚・出産・仕事の両立、婦人科系の健康変化 |
| 本厄 | 37歳 | 子育てや親の介護など、家庭内での負担増 |
| 本厄 | 61歳 | 還暦の節目。心身のバランスを崩しやすい |
※地域や神社によっては、女性の61歳を厄年としない場合や、男女ともに61歳を厄年とする場合もあります。地元の氏神様の掲示板などを確認してみましょう。
厄払いに最適な時期は「元日から節分」まで
厄払いや厄除けを受けるタイミングに、厳密な決まりはありません。しかし、古くからの慣習として「いつ行くべきか」の目安は存在します。
一番人気は「お正月」から「節分」
もっとも一般的なのは、1月1日の元日から、暦の上で春が始まる「節分（2月3日頃）」までに受けることです。
旧暦では節分の翌日「立春」が新しい年の始まり（元日）と考えられていました。そのため、「年が明けてから、新しい年の春が来る前に厄を払う」という考え方が定着しています。
初詣のついでに受ける方も多いですが、混雑を避けたい場合は1月中旬以降の平日を選ぶのが賢明です。
節分を過ぎてしまった場合は？
「気付いたら春になっていた」という場合でも、焦る必要はありません。神社やお寺では、1年中いつでも厄払いを受け付けています。
「厄年だと気付いて不安になった時」が、あなたにとっての厄払いすべきタイミングです。思い立ったが吉日と考え、近くの神社に問い合わせてみましょう。
「仏滅」や「赤口」は避けるべき？
カレンダーに書かれている六曜（大安・仏滅など）を気にする方も多いですが、基本的に厄払いはどの日に行っても問題ありません。
神社（神道）と六曜（仏教や陰陽道が由来）は、本来関係がないからです。「大安に受けたい」というのはあくまで気分の問題ですので、ご自身のスケジュールを優先して大丈夫です。
ただし、お寺で厄除けを受ける場合は、仏教の行事と重なることもあるため、事前に確認しておくと安心です。
前厄・本厄・後厄、3回とも行くべき？
厄年は「前厄（まえやく）」「本厄（ほんやく）」「後厄（あとやく）」の3年間続きます。
- 前厄：厄入りの年。変化の兆しが現れる時期。
- 本厄：もっとも注意が必要な年。
- 後厄：厄が薄らいでいく年。油断は禁物。
理想を言えば3年連続でお祓いを受けるのが丁寧ですが、「必ず3回行かなければならない」という決まりはありません。
もっとも重要な「本厄」だけ受ける方や、本厄と後厄だけ受ける方など様々です。予算や時間の都合に合わせて判断して構いませんが、心の平穏のためにも、気になったら受けておくことをおすすめします。
当日の準備：服装・初穂料（料金）の相場
いざ神社へ行くとなると迷うのが、服装とお金の包み方です。神様の前で失礼にならないための最低限のマナーを押さえておきましょう。
服装は「オフィスカジュアル」以上が目安
厄払いは神社の本殿（神様がいる場所）に上がって祈祷を受ける正式な儀式です。普段着すぎる格好は避けましょう。
男性の服装
スーツが最適ですが、ジャケットにスラックスといった清潔感のある服装なら問題ありません。ジーンズ、サンダル、ハーフパンツはNGです。
女性の服装
ワンピースや、落ち着いた色のスーツ・セットアップなどが好ましいです。露出の多い服や、素足は避け、ストッキングを着用しましょう。
初穂料の相場とのし袋の書き方
祈祷料のことを神社では「初穂料（はつほりょう）」と呼びます。
- 金額相場：5,000円 〜 10,000円程度
- のし袋：紅白の蝶結び（花結び）の水引がついたもの
- 表書き：上段に「初穂料」または「御初穂料」、下段に厄払いを受ける本人の氏名
お寺の場合は「お布施」や「祈祷料」となり、金額や封筒が異なる場合があるため、公式サイトなどで確認してください。
参考：厄祓い(男性・女性の厄年、本厄等) | 神社本庁公式サイト
現代における厄払いの意味とは
現代では、厄払いを単なる「迷信」として片付けるのではなく、「人生の棚卸しをする機会」と捉える人が増えています。
厄年の年齢は、医学的・社会的にも変化が起きやすい時期と合致しています。無理をしていた生活習慣を見直したり、健康診断を受けたりするきっかけ（トリガー）として厄年を利用するのです。
「お祓いを受けたから絶対に大丈夫」と慢心するのではなく、「お祓いを受けたから、今年は丁寧に生きよう」と気持ちを切り替えるスイッチとして活用しましょう。
1日で複数の神社を参拝するのはOK！御朱印巡りのマナーと注意点を解説
まとめ
厄払いは、不安を取り除き、前向きに新しい年を過ごすための大切な儀式です。
- 厄払いのベストシーズンは「元日から節分」まで。
- 時期を過ぎても問題なし。思い立った時に行くのが吉。
- 自分の数え年を確認し、特に「大厄」の年は体調管理に気をつける。
- 服装は清潔感を重視し、初穂料は5,000円〜が目安。
厄年だからといって、新しい挑戦や結婚をすべて諦める必要はありません。神様のご加護を受けて心を整え、素晴らしい一年をお過ごしください。
