iPhoneを操作していて、「一つ前の画面にどうやって戻るんだっけ?」と迷った経験はありませんか。特にAndroidスマートフォンから乗り換えたばかりだと、専用の「戻るボタン」がなくて戸惑うかもしれませんね。
iPhoneの操作における「戻る」の基本は、画面の左端から右方向へのスワイプジェスチャーです。この操作を覚えるだけで、ほとんどのアプリで快適に前の画面へ移動できます。
画面の左端から右へスワイプが王道
最も基本的で多くのアプリに対応しているのが、この「画面左端から右へのスワイプ」です。例えば、設定アプリで深い階層に入ってしまった時や、SNSアプリでプロフィール画面からタイムラインへ戻りたい時などに活用できます。
指を画面の左のフチに置き、そのまま右へスッと滑らせるだけ。とても直感的で、慣れてしまえば無意識に使えるようになりますよ。この操作は、Appleが公式に推奨している方法の一つで、多くの標準アプリやサードパーティ製アプリで採用されています。まずはこの「左から右へのスワイプ」をマスターすることから始めてみましょう。
右利きでもやりやすい?スワイプのコツ
「左端からのスワイプは、右手でiPhoneを持っていると指が届きにくい…」と感じる方もいるのではないでしょうか。確かに、大画面のiPhoneを片手で操作していると、左端は少し遠いですよね。
ご安心ください。このスワイプジェスチャーは、必ずしも画面の“ド”左端から始める必要はありません。多くのアプリでは、画面の端から数センチの範囲(エッジ領域)からスワイプすれば反応するように設計されています。ただし、アプリによっては反応する範囲が狭い場合もあるため、「中央付近から」というよりは「左端に近い領域から」と意識するのが確実です。無理に指を伸ばさず、ご自身の持ちやすい位置からスワイプを試してみてください。思った以上にスムーズに反応することに気づくはずです。
スワイプだけじゃない!状況別・前の画面に戻る方法
基本のスワイプ操作を覚えても、アプリや状況によっては他の方法が便利なケースもあります。スワイプが効かない、もしくはもっと効率的に操作したい。そんな時に役立つ、いくつかの「戻る」方法を紹介します。
これらのテクニックを知っておくと、あなたのiPhoneライフがさらに快適なものになりますよ。
アプリ上部の「<」や「戻る」をタップ
スワイプジェスチャーがうまく機能しない、または対応していないアプリも稀に存在します。そんな時は、画面の左上を見てみましょう。そこに「<」の記号や「戻る」といったテキストが表示されていませんか。
これは、スワイプ操作が普及する前からある、古典的で確実な方法です。特に、設定画面やファイル管理アプリなど、階層構造が明確なアプリでよく見られます。スワイプ操作に自信がない時や、確実に一つ前の画面に戻りたい場合に最適な選択肢と言えるでしょう。タップ操作なので、誤って別の動作をしてしまう心配も少ないです。もしスワイプで戻れなかったら、まずは画面左上を確認するクセをつけると、操作に迷うことが少なくなります。
Safariなら画面下部の「<」「>」で楽々移動
Webサイトを閲覧するSafariでは、さらに便利な戻り方があります。画面の下部に注目してください。そこには左向きの矢印「<」と右向きの矢印「>」が表示されているはずです。
この「<」をタップすれば前のページに、「>」をタップすれば次のページ(一度戻った後に有効)に進むことができます。スワイプ操作ももちろん有効ですが、Safariの場合はこの下部ツールバーのボタンを使う方が、指の移動距離が短く、よりスピーディーに操作できるかもしれません。さらに、この「<」ボタンを長押しすると、閲覧履歴が一覧で表示される裏技も。一気に数ページ前に戻りたい時に非常に便利なので、ぜひ覚えておいてください。
仮想ボタンが超便利!AssistiveTouchで「戻る」を実装する方法
「どうしても物理的なボタンのように操作したい」「画面のどこからでも『戻る』を呼び出したい」という方には、AssistiveTouch機能がおすすめです。これは、画面上に仮想のボタンを設置できる機能で、ここに「戻る」操作を割り当てることができます。
設定方法は少し手順が必要ですが、一度設定すれば非常に快適です。
- 「設定」アプリを開き、「アクセシビリティ」>「タッチ」>「AssistiveTouch」の順に進みます。
- 「AssistiveTouch」をオンにします。
- 「カスタムジェスチャ」の項目にある「新規ジェスチャを作成…」をタップします。
- ジェスチャ作成画面で、画面の左端から右へ、実際の操作と同じように指をスワイプし、右上の「保存」をタップ。ジェスチャに「戻る」など分かりやすい名前を付けます。
- AssistiveTouchのメニューに戻り、「カスタムアクション」で「シングルタップ」などを選択し、先ほど作成した「戻る」ジェスチャを割り当てます。
これで、画面に表示された丸い仮想ボタンをタップするだけで、いつでも「戻る」操作ができるようになります。
【比較表】どの「戻る」操作があなたに合ってる?
これまで紹介した4つの方法。それぞれにメリットがあり、使う人や状況によって最適な選択は異なります。ここで一度、各操作方法の特徴を比較表で整理してみましょう。
操作方法 | 手軽さ | 対応アプリの多さ | 確実性 | カスタマイズ性 | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|---|---|
画面左端からスワイプ | ◎ | ◎ | ◯ | × | とにかく手軽に、直感的に操作したい人 |
画面上部の「<」をタップ | ◯ | ◯ | ◎ | × | スワイプが苦手、または確実に戻りたい人 |
Safariの下部ボタン | ◎ | × | ◎ | △ | Safariを頻繁に使い、効率を重視する人 |
AssistiveTouch | △ | ◎ | ◎ | ◎ | 自分好みにカスタマイズして、ボタン操作したい人 |
最も手軽で汎用性が高いのは「画面左端からスワイプ」です。ほとんどのiPhoneユーザーは、この方法を基本とし、必要に応じて他の方法を使い分けるのがスマートな使い方と言えるでしょう。AssistiveTouchは設定こそ必要ですが、一度設定すれば最高の相棒になります。
「前の画面に戻れない!」そんな時の原因と対処法
「どの方法を試しても前の画面に戻れない!」そんな絶望的な状況に陥った時のために、原因と具体的な対処法を解説します。パニックにならず、一つひとつ試してみてください。
知っておきたい注意点:機種やOSによる違い
まず前提として、iPhoneの操作性は、お使いの機種やiOSのバージョンによって微妙に異なる場合があります。例えば、現在も販売されているiPhone SE(第2世代・第3世代)のようにホームボタンがある機種と、それ以外の機種とでは、アプリの強制終了方法などが異なります。また、iOSのバージョンアップによってジェスチャーの感度や挙動が変わったり、アプリ側のアップデートでUI(見た目や操作感)が変更されたりすることもあります。ここで解説する方法でうまくいかない場合は、ご自身の機種やバージョンが最新の状態かどうかも確認してみましょう。
アプリがフリーズしている・固まっている
戻る操作ができない最も一般的な原因は、使用中のアプリ自体がフリーズ(無反応)していることです。この場合、まずはアプリを一度強制的に終了させてみましょう。
- ホームボタンがないiPhone(iPhone X以降)の場合:画面の下端から中央に向かって上にスワイプし、そのまま指を止めると表示されるアプリ一覧から、該当アプリを上にスワイプして終了させます。
- ホームボタンがあるiPhone(iPhone SEなど)の場合:ホームボタンを素早く2回押してアプリ一覧を出し、同様に終了させます。
アプリを終了させた後、もう一度起動し直してみてください。これで問題なく動作することがほとんどです。
一時的な不具合やバグの可能性
アプリを再起動しても改善しない場合や、iPhone全体の動作が不安定な場合は、iPhone本体の再起動が有効です。「困ったら再起動」は、トラブルシューティングの基本ですね。再起動することで、メモリがリフレッシュされ、システム内の軽微なエラーが解消されることがあります。
参考:iPhoneを再起動する – Apple サポート (日本)
そもそも「戻る」操作が存在しない画面
意外と見落としがちなのが、仕様上「戻る」ことができない画面を開いているケースです。例えば、アプリからの重要なお知らせを表示するポップアップ画面や、アプリの最初の画面などです。これらの画面では、通常「閉じる」「OK」「完了」といったボタンが用意されています。「戻れない」のではなく、そもそも「戻る必要がない」画面である可能性を考え、画面の表示をよく確認しましょう。
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まとめ:自分に合った方法でiPhoneを快適に使いこなそう
この記事では、iPhoneで前の画面に戻るための様々な方法を、注意点も交えて解説しました。
- 基本は「画面左端に近い領域からのスワイプ」
- 確実に戻りたい時は「画面左上の<ボタン」
- Safariでは「画面下部のボタンや長押し」が便利
- ボタン操作がしたいなら「AssistiveTouch」で戻るジェスチャを自作
- 戻れない時は「アプリの強制終了」や「本体の再起動」を試す
Androidの「戻るボタン」に慣れていると、最初はiPhoneの操作に少し戸惑うかもしれません。しかし、スワイプジェスチャーを中心とした操作は、慣れると非常に直感的でスピーディーです。今回紹介した方法を参考に、ご自身の使い方に合った「戻る」スタイルを見つけてみてください。きっと、あなたのiPhoneがもっと便利で快適なパートナーになりますよ。