ブーツを履くと足首が痛い…原因と対策を徹底解説!
ブーツは寒い季節やファッションを楽しむうえで欠かせないアイテム。しかし「足首が痛くなる」「擦れて傷になる」などのトラブルが起こりやすいのも事実です。せっかくのおしゃれなブーツも、痛みがあると楽しさも半減してしまいますよね。
そこで本記事では、ブーツ着用時に足首が痛くなる原因や具体的な対処法を、素材やサイズ選びのポイント、インソールや靴紐の活用法などとあわせて詳しく解説します。快適にブーツを履きこなすためのヒントをぜひ見つけてください。
ブーツで足首が痛くなる主な原因
サイズが合わない(大きすぎても小さすぎてもNG)
サイズが大きすぎる場合
- ブーツの中で足が前後左右にずれやすくなり、足首やかかとの皮膚が強く擦れて痛みが生じる
- 特に歩くたびに足が前に滑り、指先や甲、足首周りへの負担が増す
サイズが小さすぎる場合
- 足首や甲の部分が圧迫され、皮膚が強く押しつけられる状態が続くと、それ自体が摩擦や炎症の原因になりうる
- 血行が悪くなり疲れやすい、痛みが持続しやすい
ポイント
- サイズが大きくても小さくても、結果的に摩擦が起きて「靴擦れ」のリスクが高まる
- 試着時にはつま先だけでなく足首周りや甲部分までしっかりフィット感を確かめる
ブーツの履き口やベロ(タン)の当たり
- 履き口:ショートブーツやサイドゴアブーツなど、履き口が直接足首に当たりやすいタイプは要注意。履き口が硬い素材だと肌との擦れが生じやすい
- ベロ(タン):レースアップブーツやチャッカブーツなど、ベロが足首に当たって痛くなることがある。新品でベロが硬かったり、靴紐を強く締めすぎたりすると摩擦が増す
ブーツにできるシワや型崩れ
- ロングブーツや丈が長いブーツは、歩くたびに足首部分にシワが寄りやすい。深いシワができると足首との接触が増え、痛みの原因に
- 保管時に型崩れしていると、次に履いたときに余計なシワが寄って擦れる可能性が高くなる
ブーツの素材(革が硬い、合皮・布製との違い)
- 本革の新品ブーツ:革が硬く、まだ足に馴染んでいないので擦れやすい
- 合皮・布製ブーツ:軽く柔らかい反面、長時間履くと通気性やホールド感の面でトラブルが起きやすいことも
- パッドや裏地の有無:履き口にクッションパッドがあるかどうかで足首への負担は変わる
足首の痛みを軽減するための対処法
インソールでフィット感を調整する
ブーツのサイズが大きいと感じるときには、まず**インソール(中敷)**の活用を検討してみましょう。
- 足の前滑りや左右のずれを軽減し、足首周りの摩擦を抑えられる
- 疲労軽減・衝撃吸収などの機能が期待できる
ただし、インソールにもさまざまな種類があります。
- クッション性重視のインソール
- 歩行時の衝撃吸収に優れる
- 足裏が当たる部分の快適さはアップするが、摩擦そのものを劇的に減らすわけではない
- ヒールカップ付きインソール
- かかとのブレを抑え、足首が安定しやすい
- 靴擦れの原因である「不安定な踵の動き」を減らせる
- アーチサポート付きインソール
- 土踏まずをサポートし、足の疲労を軽減する
- とくに長時間歩く際の足全体の負担を減らすのに効果的
選び方のポイント
- 足首の痛みが「ずれ」や「踵の不安定さ」から来るなら、ヒールカップ付きがおすすめ
- 足裏の疲れが一番の悩みなら、アーチサポートやクッションタイプを検討
- 購入前に専門店で試し履きをして、自分の足にしっかり合うものを選びましょう
靴紐の締め方を調整する
レースアップタイプのブーツの場合は、靴紐の通し方や締め方を工夫すると足首の負担が大きく変わります。
- 足の甲部分はややしっかりフィットさせ、足首周りはきつすぎない程度に調整する
- 足首を締め付けすぎると血行が悪くなり痛みの原因に
- 反対に緩めすぎると足首がブーツ内で動きすぎて擦れが起こる
- 通し方の例
- パラレルレーシング:靴紐が平行になる通し方で、圧力が均等になりやすい
- ループバックレーシング:靴紐を一度ループさせてから穴を通す方法で、甲部分をしっかりホールドできる
- 履き始めにベロ(タン)を手で柔らかく揉む、オイルを少量塗布するなどのケアをすると足首への当たりが軽減しやすい
ブーツキーパーなどでシワや型崩れを防ぐ
ロングブーツや丈の長いブーツの場合、足首部分に深くシワが寄ると痛みの原因になります。
- ブーツを脱いだらすぐにブーツキーパーを入れ、形を整える
- 市販のブーツキーパーはしっかり固定できるのでおすすめ。紙製の筒などよりも型崩れ防止効果が高い
- 筒丈が短すぎるものだと足首部分までしっかりシワを伸ばせないことがあるため、サイズに合ったものを使用しましょう
その他の便利なアイテム
シリコン製の靴擦れ防止パッド
- 履き口に貼るだけでクッション性が増し、直接の摩擦を防げる
- 透明タイプもあり、見た目に影響が少ない
かかと用ジェルクッション
- かかとのズレや摩擦を軽減するアイテム
- ヒールやブーツにフィットしやすい
靴擦れ防止用のスティック(ワセリン系)
- 摩擦を軽減するため、事前に塗るだけで靴擦れを防げる
ブーツを柔らかくするケア
新品の本革ブーツや硬い素材のブーツを履き始めるときは、革を柔らかくして足首への当たりを軽減する工夫も大切です。
- 手で揉み込む
- ブーツの足首部分を指で優しくほぐすように揉むと、革が少しずつ柔らかくなる
- レザーコンディショナーやストレッチスプレー
- 革製品専用のケア用品を使うと、革の繊維が柔らかくなり、より安全に伸ばせる
- ミンクオイルよりもシミや色ムラが出にくいタイプもあり、初心者でも扱いやすい
- ミンクオイルを使う場合の注意点
- 革が柔らかくなる一方、色が濃くなったりシミができたりするリスクがある
- ごく少量を目立たない部分で試してから全体に塗る
- ドライヤーで温める場合の注意点
- 一定の距離を保ち、短時間でサッと温める程度にとどめる
- 熱を当てすぎると革が乾燥・ひび割れする恐れがある
効果が出るまでの目安
- 個人差はあるが、週末に数回ケアして1~2週間かけて徐々に慣らしていくことが多い
- 焦らず少しずつ履きならし、様子を見ながらケアを継続するのがポイント
靴の専門家(シューフィッター)への相談
「長時間履くと毎回痛くなる」「どんなブーツを履いても合わない」といった悩みがある場合、シューフィッター(靴の専門家)に相談するのも一つの方法です。
シューフィッターがいる店舗で足のサイズや形を測定し、最適なブーツやインソールを提案してもらうことで、より快適な履き心地を得られる可能性が高まります。
素材別・ブーツ丈別のポイント
本革以外の素材(合皮・スエード・布製など)
- 合皮(フェイクレザー)
- 比較的手入れが簡単で、水に強いものが多い
- 長時間履くと蒸れやすかったり、フィット感が変化しづらいので注意
- スエード
- 柔らかく履き心地が良い反面、汚れやすいので防水スプレーなどのケアが必須
- 布製・ムートンなど
- 通気性はいいが、ホールド感が弱くなりがち
- 足首に負担がかからないよう、インソールや厚めのソックスで調整する工夫が必要
ブーツ丈と履き口の形状
- ロングブーツ
- 足首にシワが寄りやすいが、履き口にパッドやクッションが付いていれば足首の食い込みが緩和される場合も
- 筒部分のサイズ(ふくらはぎ回り)が合わないと、歩行のたびにズレやシワが起きて痛みの原因になる
- ショートブーツ( ankle boots )
- 履き口が直接足首に当たるため、素材が硬いと擦れやすい
- 履き口内側にパッドがあるか、丸みのある設計かどうかをチェック
- ミドル丈・ジョッキーブーツ
- 足首からふくらはぎにかけての太さが合わないとシワやズレが生じやすい
- 試着時に歩き回ってみて、足首やくるぶしに違和感がないか確認する
その他の注意点とアドバイス
子供用ブーツの選び方
- 成長期の子供は足のサイズが変わりやすいので、ワンサイズ上を見込んで選ぶことも多い
- ただし大きすぎると足首やかかとがずれて痛める可能性があるため、インソールや厚めの靴下で調整するのがおすすめ
- 履き口が硬いタイプは足首を傷つけやすいので、パッド付きや柔らかい素材を選ぶと良い
足首の痛みが続く場合や靴擦れがひどい場合
- 長期間痛みが引かない、または靴擦れによる傷がひどく化膿しているなどの場合は、自己流の対策だけではなく整形外科や皮膚科の受診を検討しましょう
- 歩行や骨格に問題があると、どんなブーツでも痛みが出やすいケースも。足の専門家(フットケア外来など)に相談すれば、より適切なアドバイスが得られます
靴擦れができた場合の手当て
- 早めの消毒と傷口保護が大切。靴擦れ防止パッドや絆創膏で患部を保護し、清潔な状態を保つ
- 傷口に汚れが入ると化膿のリスクがあるため、痛みが続く場合は医療機関を受診する
季節や価格帯による注意点
- 冬場:革が乾燥しやすく、硬さが増す場合がある。定期的なオイルケアや防水スプレーの使用でひび割れを防ぐ
- 雨や雪の多い季節:防水性の高い素材やケア用品を選ぶと、濡れによる革の硬化やシワが軽減しやすい
- 価格帯:安価なブーツは合皮や薄手の素材を使っている場合が多く、逆に高価格帯のブーツは本革や質の良い裏地が使われていて長持ちする。ただし本革はブレイクイン(履き慣らし)に時間がかかるなど、一長一短があるので注意
まとめ:ブーツで足首が痛いときは、原因を知って正しくケアしよう
ブーツを履いて足首が痛くなる原因は、サイズの合わなさによる摩擦、履き口・ベロの当たり方、シワや型崩れ、革が硬いことなど多岐にわたります。大きすぎても小さすぎても痛みやすいので、まずは足に合ったサイズ選びを心がけましょう。
さらに、インソールや靴紐の締め方を工夫して足のブレを抑えたり、ブーツキーパーでシワを防いだり、革を柔らかくするためのケアを行うことで、痛みを大きく軽減することが可能です。
- インソールは種類によって機能が異なるため、目的(摩擦防止、踵の安定、疲労軽減など)をはっきりさせて選ぶ
- 靴紐は締めすぎても緩すぎてもトラブルの原因。足首に“ほど良く”フィットするように調整する
- レザーケアは少しずつ行い、オイルやドライヤーを使うときは色落ちやひび割れに注意
- 痛みが長引く場合は専門家への相談も視野に入れる
ブーツのおしゃれを思いきり楽しむためにも、適切な対策とメンテナンスを続けることが大切です。ぜひ今回のポイントを実践して、快適で楽しいブーツライフをお過ごしください!