地方の飲食店のためのインスタ集客術【Webマーケティングで失敗しない戦略】

地方の飲食店のためのインスタ集客術【Webマーケティングで失敗しない戦略】

「毎日インスタ投稿してるのに、全然お客さんが来ない…」

「そもそも、地方の飲食店でインスタって本当に意味があるの?」

そんな悩みを抱える地方の飲食店オーナーさんへ。結論から言うと、地方の飲食店こそInstagram(インスタグラム)は最強の集客ツールになります。なぜなら、広告費をかけずに「あなたのお店の魅力」を「地域の人」や「観光客」に直接届けられるからです。

しかし、ただ料理の写真をアップするだけでは、残念ながら集客には繋がりません。

この記事では、地方の飲食店がインスタ集客で失敗しないための「具体的な運用戦略」と、他のWebマーケティング施策と組み合わせるコツを、分かりやすく解説していきますね。

目次

なぜ地方の飲食店こそインスタ集客が重要なのか?

「うちは地方だから、都会みたいにインスタ映えしないし…」と諦めていませんか?実は、地方であることこそがインスタ集客において「強み」になるんです。

大都市圏では、飲食店が星の数ほどあり、情報がすぐに埋もれてしまいます。しかし地方なら、競合が比較的少ないため、あなたのお店の投稿がターゲット層の目に留まりやすいという利点があります。

また、インスタは「#(ハッシュタグ)」で検索するユーザーが非常に多いSNSです。「#〇〇(地域名)ランチ」「#〇〇(地域名)カフェ」といった具体的なキーワードで検索する人たちは、その地域で実際にお店を探している「来店見込みの高い」お客様。彼らに魅力的な投稿が届けば、「今度ここ行ってみよう!」と直接的な来店動機に繋がります。

さらに決定的なのは、地方はインスタ広告の費用対効果が非常に高いこと。都心部では大手企業が莫大な広告費をかけていますが、地方で本気でインスタ広告を運用している飲食店はまだ稀です。競合がいないため、少ない予算でもターゲット層(例えば「お店の半径10km以内に住む20代〜30代の女性」など)に効率よく投稿を届けることができ、これが絶大な集客力に繋がります。

失敗しがち?地方の飲食店インスタ運用の落とし穴

「インスタを頑張ってはいるけど、一向に集客に繋がらない」というお店には、いくつかの共通した「落とし穴」があります。あなたのアカウントは大丈夫か、少しチェックしてみてください。

一番多いのが、「お店の宣伝」ばかりになっているケースです。「本日のおすすめ」「新メニュー登場!」といったお知らせ(機能的な投稿)ばかりでは、見ている人はお腹いっぱいになってしまいます。まるでチラシを毎日見せられているようなもの。これでは、フォローしてもらうメリットを感じにくいですよね。

次に、「誰に届けたいか」が曖昧なパターン。例えば、「地元のファミリー層」に来てほしいのか、「遠方からの観光客」に来てほしいのかで、発信する内容は大きく変わるはずです。ターゲットが定まっていないと、投稿内容に一貫性がなくなり、誰の心にも響かないアカウントになってしまいます。

また、投稿する写真が美味しそうに見えない、店内が暗く写っている、というのも致命的。インスタはビジュアルが命です。せっかく美味しい料理も、写真のせいで魅力が半減してしまっては非常にもったいない。最後に、ハッシュタグを適当につけているケース。「#飲食店」のような大きすぎるタグばかりでは、地方のお店を探している人には届きません。これらの落とし穴を避けることが、成功への第一歩です。

今日から実践!地方の飲食店向けインスタ集客【7つのステップ】

では、具体的にどうすればインスタ集客がうまくいくのでしょうか?難しく考える必要はありません。以下の7つのステップに沿って、あなたのお店のアカウントを見直してみてください。

ステップ1:ターゲットを明確にする(誰に来てほしいか)

まずは、あなたのお店の「理想のお客様」を具体的にイメージすることから始めましょう。

「なんとなく地元の人」といった曖昧な設定ではダメです。例えば、「平日の昼間に、小さな子供連れでも安心してランチを楽しみたい30代のママ」や、「週末の夜に、地元の新鮮な魚と美味しい日本酒でゆっくりしたい40代の夫婦」といった具合に、年齢、性別、ライフスタイル、どんなニーズを持っているかまで、できるだけ詳細に設定します。

この「たった一人」の理想のお客様(ペルソナと言います)を決めることで、その人に「刺さる」メッセージが明確になります。子供連れママがターゲットなら、お子様メニューや小上がりの座敷、おむつ交換台の有無といった情報が喜ばれますし、夫婦ターゲットなら、落ち着いた雰囲気やこだわりの食材、お酒のラインナップを発信すると効果的です。誰に届けたいかをはっきりさせることが、全ての基本となります。

ステップ2:魅力が伝わるプロフィール設計

インスタのプロフィール欄は、あなたのお店の「顔」であり「看板」です。ユーザーは投稿写真に興味を持った後、必ずプロフィールを見に来ます。そして、その数秒で「フォローするか」「お店に行くか」を判断しているのです。

まず、アカウント名(@以下のID)は、お店の名前が分かりやすいシンプルなものにしましょう。名前欄には、お店の名前と「〇〇(地域名)のイタリアン」のように、何のお店か一目でわかるキーワードを入れるのが鉄則です。

最も重要なのが「プロフィール文」。ここには、ターゲットにとっての「メリット」を簡潔に盛り込みます。例えば、「【〇〇駅徒歩3分】地元の朝採れ野菜を使った健康ランチ。お子様連れ大歓迎の個室あります!」といった形です。営業時間、定休日、電話番号、そしてお店の場所(住所)も忘れずに記載してください。

さらに、ハイライト機能(過去のストーリーズをプロフィール下に残せる機能)を活用し、「メニュー」「アクセス」「お客様の声」「こだわり」などをまとめておくと、初めて訪れた人にもお店の魅力が深く伝わりますよ。

ステップ3:「行きたい!」と思わせる投稿戦略(人間味とストーリー)

いよいよ投稿内容です。基本は「美味しそう!」と思わせる料理の写真ですが、それだけでは足りません。ユーザーが知りたいのは「このお店に行ったら、どんな素敵な体験ができるか?」ということです。

料理の写真は、できるだけ明るい自然光の下で撮影しましょう。湯気やシズル感(肉汁やチーズのとろけ具合など)を捉えると、格段に魅力がアップします。

しかし、本当に重要なのは「人間味」と「ストーリー」です。「本日セール中です!」といった機能的な投稿ばかりではなく、「応援したい」「行ってみたい」と感情を動かす投稿を織り交ぜましょう。

  • お店の裏側: オープン準備の様子、新メニュー開発の苦労話、スタッフの研修風景など。
  • スタッフの紹介: 「笑顔が素敵なホールスタッフの〇〇さん」「情熱あふれるシェフのこだわり」など、人の温かさを伝えます。
  • 食材へのこだわり: 「今朝〇〇港で揚がった新鮮な魚」「契約農家の〇〇さんが作った無農薬野菜」など、食材の背景にある物語を発信します。
  • お客様の様子: (許可を得て)楽しそうに食事をしているお客様の様子。

これらの投稿を通じてお店の世界観を伝え、「この人たちが作っている料理なら食べたい」という気持ちを育てていきましょう。

ステップ4:地元と繋がるハッシュタグ活用術

ハッシュタグは、あなたのお店を探している「未来のお客様」と繋がるための重要な「検索キーワード」です。これを制する者が、地方のインスタ集客を制すると言っても過言ではありません。

ポイントは、大きなタグ(ビッグキーワード)、中くらいのタグ(ミドルキーワード)、小さなタグ(スモールキーワード)をバランス良く組み合わせることです。

  • ビッグキーワード(投稿数10万件以上): #飲食店 #グルメ #ランチ
    • これだけでは埋もれてしまいますが、認知の入口として少数入れます。
  • ミドルキーワード(投稿数1万〜10万件): #〇〇(都道府県名)グルメ #〇〇(市町村名)ランチ #〇〇カフェ
    • 地域名とジャンルを組み合わせた、最も重要なキーワードです。
  • スモールキーワード(投稿数1万件以下): #〇〇(地域名)子連れランチ #〇〇(店名) #〇〇(駅名)ディナー
    • 来店確度の高いユーザーが検索するキーワード。ここで上位表示されることを目指します。

例えば、「〇〇市のイタリアン」なら、「#〇〇市グルメ」「#〇〇市イタリアン」「#〇〇市ランチ」「#〇〇市パスタ」「#お店の名前」といった組み合わせが考えられます。地域密着のお店であればあるほど、この「スモールキーワード」戦略が非常に有効に働きます。

ステップ5:リールとストーリーズで日常を発信

写真投稿(フィード投稿)がお店の「カタログ」だとすれば、リール(短尺動画)とストーリーズ(24時間で消える投稿)は、お店の「日常」や「裏側」を伝えるためのツールです。

特にリールは、インスタグラムが現在最も力を入れており、フォロワー以外にも広く拡散されやすい(バズりやすい)特徴があります。料理が出来上がるまでの調理風景(シズル感のある動画)、スタッフのまかない紹介、お店の内装を巡るルームツアーなど、動画ならではの臨場感で魅力を伝えましょう。

一方、ストーリーズは、フォロワーとのコミュニケーションの場です。日常のちょっとした出来事、「本日の日替わりランチ」「ただいまお席空きました!」といったリアルタイムな情報、アンケート機能を使った「新メニューどっちが食べたい?」などの交流は、お店との距離感を縮め、親近感を抱かせます。

ステップ6:最強コンボ「フォロー割+広告」でオープン時に行列を作る

これは特に新規オープン時やリニューアル時に絶大な威力を発揮する戦略です。通常、お店はオープンしてから徐々に認知されますが、Webマーケティングを使えば「オープン当日から行列」を作ることが可能になります。

その最強の組み合わせが「フォロー割 + インスタ広告」です。

  1. 「オープン記念!このアカウントをフォロー&店頭提示で全品100円引き!」といった「フォロー割」の投稿を作成します。
  2. その投稿を、ステップ1で決めたターゲット層(例:お店から半径5km以内の20〜30代女性)にだけインスタ広告として配信します。
  3. 地方では競合が少ないため、少ない広告費(例えば1日3,000円〜)でも爆発的に情報が拡散されます。
  4. 結果、オープン日までに「割引目当てのフォロワー(=来店見込み客)」が数百〜1000人規模で集まることも珍しくありません。

割引で利益が減るように見えますが、実際は莫大な広告費(チラシなど)をかけるより安く、かつ「フォロワー」というお店の資産が手元に残るため、非常に効率的な施策です。

ステップ7:「インスタ映えスポット」を意図的に作る

特にスイーツやカフェなど、若者向けの商品を扱う場合、「お客様に無料で宣伝してもらう仕組み」を作ることが重要です。

その最も簡単な方法が、「インスタ映えするスポット」をお店に設置すること。

例えば、ロゴが描かれたオシャレな壁、特徴的なネオンサイン、可愛いらしいオブジェの前など、「ここで写真を撮ってね」と意図した場所を作るのです。スタッフから「ここで撮ってください」と言う必要はありません。ターゲット層が思わずスマホを向けたくなるような仕掛けがあれば、お客様は自ら写真を撮り、タグ付けしてインスタに投稿してくれます。

これは実質、広告費0円でお店の宣伝をしてもらっているのと同じこと。まさにWebマーケティングの「顧客獲得コストを下げる」という原理原則に沿った、賢い戦略と言えますね。

インスタだけじゃない!Webマーケティングで相乗効果を生む方法

インスタグラムは非常に強力なツールですが、それだけに頼るのは少し危険です。他のWebマーケティング施策と組み合わせることで、集客効果はさらに安定し、強固なものになります。

Googleビジネスプロフィールとの連携

Googleビジネスプロフィール(旧Googleマイビジネス)は、Googleマップ上でお店の情報を表示させる無料のツールです。

「〇〇(地域名) ラーメン」とGoogleで検索した時、地図と一緒にお店の情報(営業時間、電話番号、口コミ、写真)が出てきますよね。あれです。インスタであなたのお店を知った人が、次にとる行動は「場所を調べる」ことです。その時にGoogleマップでお店の情報がしっかり整備されていないと、せっかくの来店機会を逃してしまいます。

インスタのプロフィール欄にGoogleマップのリンクを貼っておくのはもちろん、ビジネスプロフィール側にもインスタで使っている魅力的な写真を登録し、口コミには丁寧に返信しましょう。インスタで「認知」を取り、Googleビジネスプロフィールで「来店」を確実にする。この流れは鉄板です。

LINE公式アカウントでの最強リピーター施策

インスタが集客(新規顧客の獲得)に強いツールだとしたら、LINE公式アカウントは「リピーター育成」に最強のツールです。ビジネスの売上は「集客数 × リピート率」で決まります。インスタで集客し、LINEでリピート率を高めましょう。

インスタを見て来店してくれたお客様に、「LINEでお友達登録してくれたら、次回使える〇〇円割引クーポンプレゼント!」といった形で登録を促します。

そして、ただクーポンを配るだけではもったいない。以下の施策で「また行きたい」と思わせる工夫をします。

  • LINEショップカード(スタンプカード):LINEの無料機能でスタンプカードが作れます。QRコードをレジ横に置くだけでOK。「3回来店でドリンク無料」「5回来店で限定メニュー」など、ゲーム感覚で来店回数を管理し、再来店を促します。
  • 限定メニューでの「きっかけ」作り:「金箔ソフトクリーム、本日限定10食」のような特別メニューをLINEで配信します。これが完売しなくても構いません。目的は、お客様に「あ、そういえばあのお店あったな」と思い出してもらうことです。
  • 開発状況の公開:「新メニューの試作中…」「これはボツになりました…」といった裏側をLINEで発信します。これもステップ3の「ストーリー戦略」の一つ。お店に親近感を抱いてもらい、ファン化を進めます。

まとめ:コツコツ運用が地方の繁盛店への近道

地方の飲食店におけるインスタ集客は、「キラキラした写真」を競うものではありません。あなたのお店の「こだわり」や「温かさ」、そして「地域の魅力」を、ターゲットとなるお客様に誠実に届ける活動です。

今回ご紹介した7つのステップ(ターゲット設定、プロフィール、ストーリー投稿、ハッシュタグ、リール・ストーリーズ、広告戦略、映えスポット)を、まずは一つずつ見直してみてください。

そして、Googleビジネスプロフィールで来店を確実にし、LINE公式アカウントでリピーターを育てる。この「仕組み」を作ることができれば、地方の飲食店は都心のお店よりずっと有利に戦えます。

すぐに結果が出なくても、焦る必要はありません。お客様目線で「行きたい!」と思ってもらえる情報をコツコツと発信し続けること。その地道な努力が、あなたのお店を地域で愛される「繁盛店」へと導いてくれるはずです。

お店のホームページ集客に効果的な宣伝方法

【おまけ】POSレジ導入で人件費削減&売上アップ

POSレジ導入も、おすすめしたい施策の一つです。

POSレジ(ポスレジ)とは:
「Point of Sales(販売時点情報管理)」の機能を備えたレジのこと。「いつ、どこで、どの商品が、どれだけ」売れたかなどの情報が、自動的に集計されます。データを活用し、在庫管理や新規顧客のターゲティング施策に活かすなど、様々な用途に使うことができるシステムです。

なかでもCASHIER(キャッシャー)というサービスなら、セルフレジや様々な決済方法に対応しているだけでなく、安価なプランやお店のスタイルに合わせたカスタマイズが可能なので、POSレジ導入の経験がない店舗でも安心して始められるかと思います。

CASHIERは、下記の両面からアプローチできるサービスです。

  • 売上を増やす:データを活用して集客数&売上アップ
  • 支出を減らす:レジや注文受付に係る人件費&在庫の削減

POSレジ導入は、特に地方の飲食店や小売店で最大限の効果が期待できる施策といえるでしょう。

【赤字脱却】地方の飲食店のためのWeb集客戦略|初心者がまずやるべき事

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