iPhoneがインターネットに繋がらない原因と対処法|Wi-Fi・モバイル通信別に解説
「iPhoneが突然ネットに繋がらなくなった…」そんなときに役立つ、原因の切り分け方法と具体的な対処法を分かりやすく解説します。Wi-Fi接続やモバイルデータ通信、iOSの設定、SIMカード、ルーターなど、あらゆるケースを網羅しているので、初心者でも安心して問題を解決できます。
目次
まずは状況を整理する
どのネットワークが使えないか確認
- Wi-Fi接続でインターネットに繋がらないのか?
- モバイルデータ通信(4G/5Gなど)で繋がらないのか?
- どちらも繋がらないのか?
どれに当てはまるかをはっきりさせることで、原因特定がスムーズになります。
設定や画面表示をチェック
- 設定アプリのWi-Fi欄:Wi-Fiがオンで、接続先のネットワーク名(SSID)が正しいか。
- 設定アプリのモバイル通信欄:モバイルデータ通信がオンになっているか。
- iPhone画面上部のアイコン:Wi-Fiマークや4G/5Gマークが正常に表示されているか。
- 機内モード:オンになっていないか。
Wi-Fiが繋がらない場合の原因と対処法
Wi-Fiの設定やネットワークの問題
- Wi-Fiがオンになっているか確認
設定アプリまたはコントロールセンターでWi-Fiがオンになっているかを確認します。 - 接続先SSID・パスワードが正しいか再確認
特に初めて接続するネットワークや、ルーターのパスワードを変更した場合は入力ミスがないかチェックしましょう。 - 複数のネットワークがある場合
2.4GHzと5GHzなど、いくつかのSSIDがある場合は、どれに接続するか誤っていないか確認してください。
ルーター側の問題
- ルーター/モデムを再起動
電源を切って10〜30秒程度待ち、再度電源を入れます。これだけで回復する場合があります。 - ルーターのランプ状態を確認
機種により異なりますが、インターネットランプが赤や点滅ではなく、正常(多くの場合は緑や青)に点灯しているかをチェックします。
iPhone側の問題・設定
- Wi-Fiのオン/オフを切り替える
一度オフにして数秒待ち、再度オンにするだけで解決することがあります。 - DNSを変更してみる(上級者向け)
ルーターやネットワークが正常でも、DNSの問題で接続が不安定になる場合があります。- 「設定」→「Wi-Fi」→(接続中のネットワークの「i」マーク)→「DNSを構成」から、Google Public DNS(8.8.8.8、8.8.4.4)やCloudflare DNS(1.1.1.1)などに変更してみるのも一つの方法です。
- 機内モードのオン/オフを試す
機内モードをオン→オフにすることで通信モジュールがリセットされ、改善することがあります。 - ネットワーク設定のリセット
- iOS 15〜17の場合:「設定」→「一般」→「転送またはリセット」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」。
- iOS 14以前の場合:「設定」→「一般」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」。
これによりWi-Fiパスワードなどが初期化されますが、再設定することで繋がる可能性があります。
- iOSのアップデートを確認
「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」で最新バージョンになっているか確認し、不具合修正が含まれていないかチェックしてください。
モバイルデータ通信が繋がらない場合の原因と対処法
モバイルデータ通信の設定を確認
- 設定アプリ→「モバイル通信」
- モバイルデータ通信がオンになっているか。
- 低データモード(Low Data Mode)の設定や、データローミングのオン/オフなどを確認。
- 画面上部のアンテナ表示
アンテナマークの本数が少ない/圏外になっていないかチェック。
データ通信プランの残量切れ・通信制限
- 高速データ通信容量の上限(特に格安SIMの場合)を超えたため、極端に低速化しているケースがあります。
- キャリアや格安SIMのアプリ、またはマイページから利用状況を確認してみましょう。
キャリア側の問題
- 通信エリア外や電波状況が悪い場所にいないか
地下や建物が密集した地域などでは電波が不安定になることがあります。 - キャリアの通信障害情報を確認
障害が発生しているときは端末側で対策しても繋がらない可能性があります。Wi-Fi環境または他の端末などで公式サイトやSNSをチェックすると良いでしょう。
SIMカード・eSIMの問題
- 物理SIMカードが正しく挿入されているか
SIMトレイがしっかり閉じているか確認してください。 - eSIM利用者の場合
- 物理的に再挿入できないため、キャリア設定アップデートやeSIMの再設定が必要になる場合があります。
- 「設定」→「モバイル通信」→「回線を追加」や、キャリア提供のプロファイルを再度読み込む手順を確認してみてください。
- APN設定(構成プロファイル)の問題
格安SIMなどでは正しいプロファイル(構成プロファイル)をインストールしていないと通信できないことがあります。- 利用しているSIM提供元の公式サイトなどで案内されている手順を確認のうえ、現在のプロファイルを一度削除し、最新のものを再インストールすることで改善するケースもあります。
- 削除手順例:「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」→該当プロファイルを削除→再起動→新しいプロファイルを再インストール。
その他の対処法
- 機内モードのオン/オフ
通信モジュールをリセットする手段として、簡単に試せます。 - iPhoneの再起動
端末自体の一時的な不具合が原因の場合、再起動で改善することがあります。 - ネットワーク設定のリセット
Wi-Fiと同様に、設定アプリからネットワーク設定をリセットする方法も有効です。
共通して試したい対処法
iPhone本体を再起動
- ソフトウェアの小さな不具合であれば、再起動のみで解決する場合もあります。
- 再起動方法は機種によって異なるので注意してください。
- iPhone 8 / SE(第2世代)以降(Face ID対応含む)
- 音量を上げるボタンを押してすぐ離す
- 音量を下げるボタンを押してすぐ離す
- サイドボタンを長押し(電源オフスライダーが出るまで)→スライドしてオフ
- 電源が完全に切れた後、サイドボタンを再度長押ししてAppleロゴが出るまで待つ
- iPhone 7以前(ホームボタンがある機種)
- 上部または横の電源ボタンを長押ししてスライド表示→電源オフ→再度長押しで電源オン
- iPhone 8 / SE(第2世代)以降(Face ID対応含む)
iOSのバージョン確認とアップデート
- Appleが提供する最新バージョンへのアップデートで不具合が解消される場合があります。
- 「設定」→「一般」→「ソフトウェア・アップデート」で確認してください。
- アップデートのダウンロードにはWi-Fi接続が必要になることがあります。モバイルデータ通信ではダウンロードできない場合もあるため、Wi-Fiが繋がる環境で操作しましょう。
- iOS 17以降の端末を利用している場合も、基本的なアップデート手順は同様です。
設定の見直し
- 「設定」→「一般」→「情報」からキャリア設定の更新有無をチェック。更新があれば適用してみてください。
「すべての設定をリセット」
- 各種設定が初期化されるため手間はかかりますが、他の方法で改善しなかった場合は検討の余地があります。
- iOSのバージョンによってメニュー名や配置が異なることがありますが、概ね
- iOS 15〜17:「設定」→「一般」→「転送またはリセット」→「リセット」→「すべての設定をリセット」
- iOS 14以前:「設定」→「一般」→「リセット」→「すべての設定をリセット」
という流れになります。アプリやデータは消えませんが、Wi-Fiや通知など再設定が必要です。
それでも改善しないときは
- Appleサポートやキャリア(通信会社)に相談
- iPhoneの故障やSIMカード自体の不具合が考えられる場合は、正規サービスプロバイダやキャリアのショップで診断を受けましょう。
- 専門修理店に相談
- ハードウェア上の問題(アンテナ部分の故障など)の可能性もあるため、正規サービスプロバイダや信頼できる修理店で専門家に見てもらうのが安心です。
まとめ
iPhoneがインターネットに繋がらないときは、まずはWi-Fiなのかモバイルデータ通信なのか状況を整理し、段階的に原因をチェックしていくことが大切です。
- Wi-Fiの場合:ルーターの再起動やDNS変更、ネットワーク設定のリセットなどを試す
- モバイルデータ通信の場合:通信量の残量やeSIMの設定、APN設定、キャリアの通信障害などを確認
iOSバージョンによるメニュー表記の違いに注意しながら、「ネットワーク設定のリセット」「すべての設定をリセット」などを行っても改善しない場合は、ハードウェアの故障やキャリア側の問題が疑われます。そのときはAppleサポートやキャリアに相談して、専門家に診断を受けてください。
最新のiOS(iOS 17以降)やeSIMなどの新しい仕組みが普及してきていますが、基本的なトラブルシューティングの流れは変わりません。しっかりと確認ポイントを押さえて、落ち着いて原因を特定してみてください。