子供の前で夫婦喧嘩をするとどんな影響がある?
夫婦といえども、人と人との付き合い。
感情的になったり喧嘩に発展してしまうこともありますよね。
特に、育児期に入ると子供の世話や家事の分担、しつけ・教育方針など喧嘩のきっかけになることが激増。
そのうえお互いに余裕のない時期だったりして、喧嘩になりがち。
でも、夫婦喧嘩って想像以上にいろんな面で子供に悪影響を与えているんです。
夫婦喧嘩が子供に与える影響と、その対処法についてまとめました。
夫婦喧嘩が子供に与える悪影響【精神面】
まずは、夫婦喧嘩が子供に与える精神的な悪影響について。
自己肯定感がなくなる
子供が夫婦喧嘩を目撃すると、「自分のせいではないか」「自分はいないほうがよかったのではないか」と思うようになってしまいます。
その結果、自分の存在を否定していくようになり、自己肯定ができない性格に。
コミュニケーションが苦手になる
自己肯定ができなくなると、自分の意志を伝えるのが怖くなり、常に人の目を気にして従ってしまう性格に。
また、「自分なんて」という気持ちが増幅されることによって、閉鎖的・消極的になり、いろんなことに挑戦したいという気持ちも失われます。
深刻な場合、登校拒否や引きこもりになる危険性も。
さらに、夫婦喧嘩を見た子供は強い精神的ストレスを受けますが、その結果としてストレスを暴力という形で発散するケースもあります。
具体的には、自分の存在を否定されると我慢できず暴力的になるなど。
夫婦喧嘩が子供に与える悪影響【身体面】
夫婦喧嘩は子供の身体にも悪影響を及ぼします。
脳が萎縮
子供が夫婦喧嘩を見ると脳が萎縮してしまうことも分かっています。
感情のコントロールができずに暴力や暴言を吐くなどの傾向が高くなるとのこと。
脳の萎縮は、学習能力や記憶力の低下にもつながります。
>参考:脳が萎縮!? 夫婦げんかが子どもに与える影響とは
また、身体的な暴力よりも言葉の暴力を目撃してきた人の方が脳へのダメージが大きいとも言われています。
成長が妨げられる
夫婦喧嘩によって子供が眠れなくなったり、眠りが浅くなるといったケースもあり。
眠れなくなる・睡眠が浅くなるということは、寝ている間に盛んに分泌されるはずの成長ホルモンの分泌量が減るということ。
その結果、身長が伸びにくくなったり体内のあらゆる炎症の修復遅延に繋がります。
大人になっても悪影響が残っている
幼い頃から夫婦喧嘩の多い家庭で育つと、一生のトラウマとなり大人になっても影響を及ぼすケースも。
さらに、幼い頃から夫婦喧嘩を多く見ていると、恋愛や結婚そのものに対してマイナスなイメージを抱いてしまいます。
その結果、「結婚なんてしたくない」「恋愛なんてしなくていい」などと異性とのかかわりに興味を持てなくなるリスクあり。
子供の前で夫婦喧嘩をしてしまった時の対処法【影響を最小限に】
夫婦喧嘩は子供にとてつもない悪影響を与えることが分かりました。
とはいえ、夫婦喧嘩をゼロにするのは難しいですよね。
子供の前で夫婦喧嘩をしてしまった時の対処法もみていきましょう。
夫婦喧嘩中に子供が見ていることに気付いたら
下記のような場合には、すぐに大声や暴言をやめて一旦その場での争いはストップしましょう。
- 感情的になっていたけれど、ふと我にかえった時
- 夫婦喧嘩の途中で子供がその場にいることに気付いてしまった時
途中でもいいのでとりあえずストップ!
子供へのフォロー
夫婦喧嘩をストップしたあとは、子供に「怖がらせてごめんね」と言って、優しく抱きしめてあげてください。
そして「喧嘩の原因はあなたではないからね」と、安心させてあげてください。
子供に伝えてもいいような内容であれば、喧嘩になった原因も伝えてあげると良いでしょう。
※その時、「○○のせいなのよ」などと夫(妻)に嫌味たらしく言うことがないようにしてください(さらなる夫婦喧嘩を誘発してしまうので)。
大切なのは
- 怖い思いをさせたことを謝る。
- 喧嘩の原因は子供のせいではないとしっかり伝える。
ことです。
また、子供は夫婦喧嘩を見てしまった後におもらしの回数が増えたり不眠になることがあります。
できるだけ愛情表現をして、安心させてあげることが大事。
仲直りした姿を見せる
夫婦喧嘩のあとのケアとして、仲直りした姿をしっかりと見せることも大切です。
子供は、両親が仲直りして楽しそうに話している姿を見て安心します。
可能であれば、仲直りしたことを直接伝えるとさらなる安心感に。
ちなみに、夫婦が互いに無視をしたりギスギスした関係になると、おもてだった喧嘩ではなくても、子供は不穏な空気を感じ取り不安定になります。
子供は思った以上に敏感で、大人の顔色をよく見て気を遣っています。
仲直りするときは冷戦状態になるのではなく、しっかり話し合って解り合うことが重要。
まとめ【夫婦喧嘩が子供に与える『想像以上の悪影響』】
「夫婦喧嘩はしないで下さい」などと、きれいごとを声高にいうつもりはありません。
人と人の関係なので、意見の食い違いが表面化したり感情的になってしまうことがあるのはごく自然なことだと思っています。
喧嘩をするにしても、徐々に暴言を減らしたり子供へのフォローをしっかり行うことで、より良い家庭を築いていけるのではないでしょうか。